売れ残って捨てられるコメを使い、冬に欠かせない商品が開発された。開発した岡山市のコメ農家の思いを取材した。

父の不調きっかけに、CAを辞めて実家に戻り…

LELION・五賀晶子代表:
おコメを、どうにか違う商品に変えて販売できないかと、今のブランドを立ち上げた

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岡山市で200年続くコメ農家に生まれた五賀晶子さん。2020年、コメを使った新しい商品を開発し、話題となっている。
それは…

LELION・五賀晶子代表:
こちらが玄米カイロの大サイズ。これをお腹にあてたり、背中にあてて使用します

五賀さんが開発したのは、寒い冬に活躍するカイロ。一般的な使い捨てカイロと違い、中には玄米が入っている。電子レンジで温めると、玄米の中の水分が蒸気になり、身体を温めてくれるという仕組み。

高田亜矢子記者:
炊き立てのお米のような香りがします

温かさは、約20分持続し、その後、玄米は空気中の水分を吸収するので、300回以上、繰り返し使うことができる。

使っている玄米は、五賀さんの家に代々伝わる田んぼで収穫されたもの。

(Q.収穫は楽しい?)
LELION・五賀晶子代表:

楽しいです。青空の中

しかし、新米が収穫される一方で、売れ残った古いコメは捨てられてしまうという。

LELION・五賀晶子代表:
こちらが去年の古い売れ残ったコメです。毎年出ますね。こういった古いコメを何か役に立てないかと始めた

五賀さんは、大学卒業後に航空会社に就職。キャビンアテンダントとして東京で働いていたが、3年前、父親が体調を崩したことをきっかけに岡山に戻り、農業を手伝い始めた。

子どもの頃から気になっていた「古いコメ」

LELION・五賀晶子代表:
コメを売るとなるとライバルも多いので、新しいコメより、古い廃棄されるコメに目を向けて商品を形にしたい

子どもの頃から気になっていたという、コメのフードロス。何とか活用できないかと2020年、玄米カイロを開発し、インターネットで販売を始めた。

コロナ禍で在宅勤務をする人などからリラックスアイテムとして人気を集め、1年で1,000個を販売した。2021年は、大阪のデパートで店頭販売されるなど、評判は上々とのこと。

LELION・五賀晶子代表:
私自身、客室乗務員で、色んな国や全国をまわったので、いつか世界で(玄米カイロが)売れるようになったらうれしい

(岡山放送)

岡山放送
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