専任のコンシェルジュが疑問に回答

ゴルフ初心者にターゲットを絞った、「アルペン」の成長戦略に迫った。

東京・新宿に、26日にオープンしたゴルフショップ。
実は、ゴルフ業界でも珍しい、あるコンセプトを掲げている。

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アルペン 専務執行役員・二十軒翔さん:
コロナの影響もあって、新しくゴルフを始める方が増えています。
今回、あえて初心者専用ということで、初心者の方々に来ていただきやすい、楽しんでいただきやすいお店を作ろうとこだわっています。

ゴルフ初心者を大切にする、新たな店づくり。

エントランスを入ると、入り口側には相談ブースがあり、専任のコンシェルジュが配置されている。

これからゴルフを始めようとする人たちが抱きやすい疑問に対して、1つ1つ丁寧に回答。

店内には、コースデビューをイメージしやすいように、巨大なパターコーナーも作った。

また、ゴルフに必要な道具を一式そろえるためには高額な費用がかかるが、1週間2,000円からでレンタルすることもできる。

ほかにも、スイング計測システムを設置。

床に搭載されたセンサーが、ヘッドスピードや重心のぶれなどを解析し、1人ひとりにぴったりのクラブをお薦めしてくれる。

自由にもっと楽しんでもらえる提案

アルペンは近年、ウインター事業の売り上げが低迷。
コロナ禍をきっかけにゴルフ需要が高まり、2020年は過去最高の売り上げを記録した。

今後の目標は...。

アルペン 専務執行役員・二十軒翔さん:
どうしてもいま、ゴルフをメインでやっている人は中高年の層になっていて、始めたばかりの方々でもなるべく居心地がいいように、そういう方々が興味を引くようなさまざまなものを用意しています。
ウェアも非常にカジュアルな物をたくさん取りそろえて、ゴルフ場はルールが厳しくて何を着ていけばいいかわからないというところではなく、自由にもっと楽しんでいただけるような提案をしたいと思っているし、初心者専用、初心者向けの店自体は、なにかしらの形で展開を広げていきたいです。

「アンゾフの成長マトリックス」

三田友梨佳キャスター:
マーケティングや消費者行動などを研究されている一橋大学ビジネススクール准教授、 鈴木智子さんに聞きます。
ゴルフの初心者にターゲットを絞ったアルペンの戦略をどうご覧になりましたか?

一橋大学ビジネススクール准教授・ 鈴木智子さん:
企業の成長戦略は、既存製品と新製品、既存市場と新市場の軸を組み合わせて考えることができます。
これは企業戦略論では 「アンゾフの成長マトリックス」と呼ばれるもので、今回のアルペンの試みは「新市場の開拓」にあたります。
ゴルフ商品といった既存の製品を新市場で展開しているわけです。

つまり、ゴルフの初心者である新しい顧客層に向けて販売することで、売上を伸ばし、成長を狙う戦略をとっています。
これは、ワークマンのヒットと同じケースで、プロの職人ではなく一般の個人消費者を取り込んだこと、つまり新しい顧客に受け入れられています。

三田キャスター:
既存の製品を新しい顧客に売るためのポイントは?

鈴木智子さん:
アルペンの場合、「スポーツをもっと身近に」というコーポレートスローガンを掲げていて、 これを従業員に浸透させ、顧客に寄り添うサービスを行い信頼の絆を深めています。

今回の初心者用のゴルフ用品でいうと、「ラウンドに必要な持ち物」「ゴルフ便利グッズ」そして「中古クラブの買い替え・買い取り」などのサービスを行い、ゴルフを楽しむ敷居を低いものにしようとしています。

三田キャスター:
確かにゴルフは準備する物も多いですし、これから始める方にはそうしたサポートは心強いでしょうね。

鈴木智子さん:
密を避けられるスポーツとしてゴルフとアウトドアは注目されている分野です。
感染拡大といったピンチから新たなビジネスチャンスを見出して、企業を成長させる機会にもできることを今回のアルペンは示しているように思います。

三田キャスター:
これまでアプローチしてこなかった市場を開拓していくことで新たな価値を生み出していく。
そこにアルペンの成長戦略があるようです。

(「Live News α」8月26日放送分)

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