自民党の国防議員連盟は26日、沖縄県の尖閣諸島周辺で領海侵入を繰り返す中国海警局の公船に対応するため、海上保安庁法や自衛隊法の改正を求める提言骨子をまとめた。

骨子では、領有権の主張を目的として日本の領海内を航行する外国船が退去要求に従わない事態に対して、海上保安庁が武器使用を含め国際法上可能な限りの対応ができるようにするため、海上保安庁法を改正して、「領海保全任務(仮称)」を明記することを求めた。政府は現在、退去要求に応じない外国船の行動が「重大凶悪犯罪」に該当すれば、危害射撃が可能との法解釈を示しているが、主権侵害を強行する外国船の行動を犯罪として対処するのは、そぐわないとの指摘もあることから「法改正を検討すべき」としている。

また、警察と陸上自衛隊の連携をシームレスに行うため、自衛隊法に「領域警備行動」を追加することを提示した。「領域警備行動」は事前に「領域」を指定した上で陸上自衛隊を展開。警察の能力では対応できない場合、防衛出動に移行することを想定している。中国の海上民兵は30万人以上とされ、その人員や能力は警察を上回っている可能性が高いことや、占領された後に奪還する作戦は、多くの困難が伴うため、「自衛隊が先んじて展開することが必要」としている。

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さらに、中国海警法の改正で「管轄海域」上空での武器使用も可能となったため、自衛隊法に「航空警備行動(仮称)」を追加することや、尖閣周辺に自衛隊を展開させるには時間がかかることから「防衛出動の発令の迅速化を検討すべき」とも指摘している。議連事務局長の佐藤正久参院議員は「法整備は実際に使うだけではなく、準備することが抑止力につながる」と強調した。