川崎が天皇杯制覇

バスケットボール天皇杯の決勝がさいたまスーパーアリーナで13日に行われ、川崎ブレイブサンダースが宇都宮ブレックスを破り、7大会ぶり4度目の頂点に立った。  

前回の準決勝と同じ顔合わせで、互いに手の内を知る者同士、序盤から一進一退の攻防に。
川崎は第1クオーターは19対20と宇都宮にリードされるが、第2クオーターはキャプテンの篠山竜青(32)の3ポイントシュートなどで逆転し、前半を41対34とリードして折り返す。

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キャプテンの3ポイントに奮起したのは3ポイントが得意の辻直人(31)。この試合、ここまで存在感を発揮できていない。

勝負所で辻直人が連続3P 

「前半はシュートの迷いがあって、シュートが打てなかった。ベンチでチームメートから『今日、試合に出ているのか?』と言われて気持ちが楽になった。これが第3クォーターの3ポイントシュートにつながった」と辻。第3クォーターの勝負所で迷いを捨て、3ポイントシュートを沈めると、さらに連続で3ポイントで得点。リードを2桁に広げる。

後半に入っても増田啓介(23)のシュートなどで引き離した川崎が76対60で宇都宮を破り、前回大会で準優勝に終わった雪辱を果たした。 

「我ながらええとこで決めた」 

優勝セレモニー後の会見で、勝敗のターニングポイントともなった連続3ポイントシュートに「我ながらええとこで決められた。おいしいところを持っていった」と表情を緩ませた辻。

キャプテン篠山も「しばらく優勝に届いていなかったので、やっと届いたなという気持ち。去年は決勝で敗れて悔しい思いをしたので、その忘れ物をしっかり取り返して川崎に帰ることができて本当にうれしい」と喜びを口にした。

また、ジョーダン・ヒース(29)が「208センチの長身を生かし、攻守でチームをけん引。チームを7年ぶりの優勝に導いた立役者」として、MVPを初受賞した。

天皇杯決勝(さいたまスーパーアリーナ)
宇都宮ブレックス60-76川崎ブレイブサンダース

加藤忍
加藤忍

早稲田大学卒業。フジテレビ入社。スポーツ局すぽると!ロッテ担当、ヤクルト野球中継などを経て現在は報道局兼スポーツ局。