例えば、プロサッカー選手も真冬となると、汗をかきにくくなっています。その状態で、1年通じて気温が高い東南アジアでの試合に参加する場合、少なくとも5日前に現地に入ります。暑い環境で数日間のトレーニングを行うことで、万全の状態で試合に臨めるようになるのです。
5日間で「暑熱順化」を行う際、最初の3日間ぐらいは活動することで体温が上がり、心拍数も増え、呼吸も荒くなります。体がいっぱい汗をかこうとしている証拠です。
それでも暑さに慣れるためのトレーニングなどを継続すると、徐々に心拍数や呼吸が落ち着き、汗の量が増え、体温も上がりにくくなります。電解質を体外に出さないシステムも動き出すので、水分の多いさらっとした汗がかけるようになります。
日常生活で実践しやすい方法
ただ、日々働いていたり学校に通っていたりする一般の方が、プロのアスリートと同じようなトレーニングを5日連続で行うのは難しいでしょう。
だからこそ、本格的な夏が来る前に「暑熱順化」を始め、少しずつ暑さに慣れることが重要です。次のようなことを定期的に行ってみましょう。
・30分程度のウォーキング
・サウナ、湯船に浸かる
ポイントは、汗をかくことです。30分ほどのウォーキングでも、じんわり汗をかくでしょう。入浴も無理のない範囲で、汗がかければ十分です。
週2~3回、汗をかく習慣をつけることで汗腺が開き、うまく汗がかけるようになり、熱を放散できるようになります。
定期的な運動や入浴で「暑熱順化」することで、梅雨が明けて気温が高くなってくる時期にも、体温や心拍数が上がりづらくなります。いままでの夏よりもラクに感じるはずです。
また、真夏に運動や入浴をやめて汗をかく頻度が減ったからといって、一気に「暑熱順化」がリセットされるということはありません。束の間の涼しい日に運動や入浴をすることで、「暑熱順化」の状態に戻すことができます。
