夏は暑さに悩まされるが、特に嫌なのが「帰宅したタイミング」ではないだろうか。ドアを開けてムワッとした熱気が漂うとうんざりする。

早めに解消するコツを、家事アドバイザー・矢野きくのさんに聞いた。家に着いてすぐにエアコンをつけるのはお勧めできないという。

暑さの原因は「こもった空気」

「外の気温が高いほど家は暑くなります。外の気温はいずれ下がりますが、家は空気がこもったままなので、ムワッとするんですね」

日差しで空気があたためられる(画像はイメージ)
日差しで空気があたためられる(画像はイメージ)
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帰宅したタイミングの暑さは「こもった空気」が原因。外出時は窓を閉め切ることが多く、太陽の熱であたためられてしまうそうだ。

矢野さんによれば、暑さがこもりやすい家(部屋)には、次のような共通点があるという。

・窓が大きい、窓の数が多い
・集合住宅や一軒家の最上階
・南向きに面している部屋(日当たりが良い)
・そもそもの断熱性能が低い

ただ、こうした条件を変えることは難しい。そこで「こもった空気を追い出す」ことにチャレンジしてみてほしい。

帰宅したらこの順番!5つのステップ

帰宅したら次の流れで行動してみよう。

(1)キッチンの換気扇をオンにする
(2)家全体に風の流れが生まれるようなイメージで、対面する位置の窓を2カ所開ける
(3)サーキュレーター(扇風機)を、開けた2カ所の窓のちょうど間くらいに置く
(4)風下(風が吹いていく方向)に向かって“最も強いモード”で運転する
(5)暑さが和らいだら、家中の部屋のドアを開けて換気する
※部屋のドアは後から開けないと、風の流れが分散する原因になる

風下にサーキュレーターを向けよう(画像はイメージ)
風下にサーキュレーターを向けよう(画像はイメージ)

「2カ所の窓の位置は直線が理想ですが、多少の高低差や角度があっても構いません。もし集合住宅などで窓が1つしかないなら、その窓と玄関のドアを開けて、風下にサーキュレーターを向けて運転してみましょう」

こうすると“風の通り道”ができ、こもった空気を追い出しやすい。風下の方向は、ティッシュペーパーをつまんで持つと分かるそうだ。