アメリカとイランによる攻撃の応酬が再び始まり、中東情勢は緊張が高まっています。
トランプ大統領は再び戦争に向かうのか、それとも交渉を続けるのか、フジテレビ・中本智代子解説副委員長とお伝えします。
アメリカのトランプ大統領がイランに対する軍事的な圧力を強めています。
アメリカ軍はイランに対して2日連続で攻撃を行いましたが、トランプ大統領は「非常に激しく攻撃した。攻撃されたら毎回20倍にしてやり返す」と発言しました。
イランが再び攻撃すれば、さらに激しい攻撃を行うと警告しています。
榎並大二郎キャスター:
トランプ大統領はイランとの覚書について「終わった」と表現していましたが、なぜ再びこの強硬姿勢に出ているんでしょうか?
中本智代子解説副委員長:
トランプ大統領が再び強硬姿勢に転じたきっかけは2つあると思っています。1つ目がアメリカの独立記念日(7月4日)からきた疲れ・いら立ち、2つ目がハメネイ師の葬儀だと思います。
1つ目の「疲れ・いら立ち」ですが、4日の独立記念日では天候に左右されながらイベントが中止になったり延期になったりいろいろある中で、2時間以上、135分の長い演説をトランプ大統領は行ったんです。そのあと、終わって興奮冷めやらぬ状態だったのか分かりませんが、2時間で67回のSNSの投稿、あるいはリポストをしています。さらにその翌日には、トルコで行われていたNATO首脳会議のために出発しているんです。つまり3日間、ほとんど寝ないで忙しくしていたという疲れといら立ちもあったと思うんですね。それに加えて、アンカラに着けば、いわゆるイラン攻撃で手伝ってくれなかった、支援してくれなかったNATO加盟国の各国がいて、もう恨みもありますし、恨みつらみで相当な疲れがあったと思います。その1つの表れが「ジャパン」と「イラン」の言い間違えだと思います。
榎並大二郎キャスター:
もう1つのきっかけが「ハメネイ師の葬儀」、これはどういうことなんでしょうか?
中本智代子解説副委員長:
トランプ大統領はハメネイ師の葬儀でイラン国民が大泣きしている映像を見て、「これは嘘泣きだ」と言ったらしいんですけれども、もう1つ言ったのが「ハメネイ師がこんなにイラン国民に愛されているとは思っていなかった」というふうにも言っているんですね。指導者を暗殺・殺害してしまえばイランは、国は滅びると思っていたトランプ大統領にとっては大きな誤算だったと思うんです。このままではひと筋縄ではいかないぞと思って、こういう態度に出たんだと思います。
榎並大二郎キャスター:
今後ですが、トランプ大統領は再びイランとの全面衝突に向かうのか、あるいは停戦交渉を継続していくのか、どう対応するとみていますか?
中本智代子解説副委員長:
トランプ大統領は交渉を有利に進めるために今回の攻撃をしたと思うんです。つまり、交渉のカードの1つ。交渉だけでは一筋縄ではいかない。つまり、アメリカ軍はいつでも攻撃できるぞ、だから交渉に応じろ、譲歩しろというために攻撃したと思うんですね。また、とにかくホルムズ海峡問題というのは、トランプ大統領にとってはアメリカ国民に直結するので、早く解決したい重要課題なんです。だから、このイランの態度は許せないと思う一方で長引かせたくない。両てんびんにかけたうえで、集中的な短期的な攻撃に出たんだと思います。
遠藤玲子キャスター:
ホルムズ海峡は再び封鎖されるのか、イランとアメリカの緊迫がさらに長引いた場合どうなるのか。
今、中東情勢の不安が再燃する中、原油価格が約2週間ぶりの水準まで上昇しています。1バレル=76ドルにまで上がりました。
山崎夕貴キャスター:
またホルムズ海峡が封鎖されるとなると日本への影響も懸念されますよね?
中本智代子解説副委員長:
覚書の合意があったのが6月17日で、60日間、2カ月で和平交渉をすると言っていたんですが、もう38日しか残っていないんですね。この38日間で核、ホルムズ海峡が合意できるとは思えないので、ピリピリした綱渡り交渉が続き、原油価格もなかなか下がらない、安定しないと思います。
