熱中症は、重症化すると後遺症が残ることや、命にかかわることもある。熱中症を予防するためには暑さに体を慣れさせる「暑熱順化」を行ったほうがいいという。運動生理学を研究し暑さ対策に取り組む広島大学の長谷川博さんにやり方を聞いた。

「暑熱順化」とは?

熱中症対策として、夏が来る前から行ってほしいのが「暑熱順化」。暑さに体を慣らしていくことです。

冬の間、多くの人はほとんど汗をかかないので、汗を分泌する「汗腺」が閉じている状態です。その状態だと、暑くなっても汗をかきづらく、熱が体内にこもってしまいます。

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汗腺が閉じた状態で、梅雨明け直後の気温が一気に高くなる時期に、屋外でのレジャーや運動などを行うとします。そうすると、うまく汗がかけずに体温が上がり、熱中症のリスクが高まってしまうのです。

多少汗をかいたとしても、服が白っぽくなるような塩分濃度が高い汗なので、水分だけでなく電解質(イオン)も不足しやすくなります。結果的に、熱中症を引き起こしやすい状態になるといえます。

そうならないためにも、本格的な夏が到来する前から少しずつ暑さに慣れ、汗をかく練習をしていくことが大切です。

「暑熱順化」は5日程度かかる

一般的に「暑熱順化」は、5日ほどかけて進めていきます。