鄙びた温泉街、迷路のような路地、静かにたたずむ木造駅舎…。
一度も来たことはないのに、なぜか懐かしく心惹かれる。
そんな、郷愁溢れる風景を求めて旅する「一人旅研究会」こと栗原悠人さん。
栗原さんが全国各地でカメラに収めた心揺さぶるシーンをお届けする。
写真・文=栗原悠人
豪雪地帯、青森・黒石市の山奥に位置する秘湯の一軒宿を訪れた。
電気や電波が通っておらず、夜はランプの淡い光が周囲を優しく照らし、旅情を誘う。
特に気に入っているのは総木造の「健六の湯」。
大きな窓からは、新緑・紅葉・雪景色など、季節によって異なる景色が楽しめる。
色々な色の健六の湯が見たくてこれまでに3回訪れている。
冬に訪れた際は、好きすぎて一泊のうちに4時間ほど入っていた。
ここで一人静かに温泉に入ったことは、きっと忘れないだろう。
雪に埋もれた外観とランプの点る玄関
■外観
真冬は専用のバスに乗って宿へ向かう。宿へ続く一本道は、バスの車高ほどまで、雪が積もっていた。
■玄関
玄関。灯油ランプがぶら下がる姿に、「着いたぞ!」とテンション上がること間違いなし。
