うま味や香りを最大限引き出す「万遍返し」

そんな話しをしながら出てきたのは、「うざく」。小満津の「うざく」は、蒸さずに直接焼く自焼きのうなぎを焼きたての温かいまま提供している。

うざく
うざく

適度な歯応えがきゅうりのシャキシャキした食感と相性抜群の一品だ。

そして最後は、「小満津」のうなぎが長年愛される理由がわかる「うな重」。うなぎのおいしさを最大限に引き出すための、匠の技が代々受け継がれてきた。

代々受け継がれてきた匠の技「万遍返し」
代々受け継がれてきた匠の技「万遍返し」

最初の工程、白入れに大きな特徴があるようで、背開きにして串に刺したうなぎを、皮目を下にして焼き台に敷き詰め、絶えず場所を入れ替えていく。中心の温度が高く、入れ替えしていかないと中心ばかり焼けてしまうからだそう。

焼き色がつき始める直前に裏返し、今度は身を下にして焼くことを繰り返し裏返しながら、余分な脂を落としていく。これは「万遍返し」と言われ、うなぎ本来のうま味や香りを最大限に引き出す技法だという。

時代とともに失われつつある焼き方で、「小満津」は江戸前の技術を今に継承する、数少ない店だ。そして、苦味のもとになる焦げ目は水で洗い落とす。

うな重
うな重

白入れしたうなぎはじっくり蒸して身を柔らかくし、40年以上継ぎ足したたれは、あっさりとした味わいながらコクと旨みが凝縮している。

八嶋さんは「う~ん」とうなり笑顔を見せ、「おいしい、おいしい」と一言。「たれと脂のバランスがいい」と絶賛。植野さんも「うなぎの味が感じられます。いかに我々はたれの味でご飯を食べていたかがわかるし、たれが軽やかだから炭火の香ばしさがわかる」と名店の味を堪能した。

日本一ふつうで美味しい植野食堂
毎週金曜、22時〜22時55分
BSフジで放送中
Tverで見逃し配信中
https://tver.jp/series/srv0f3st58

日本一ふつうで美味しい植野食堂
日本一ふつうで美味しい植野食堂

元dancyu編集長・植野広生がずっと食べ続けたい、 “日本一ふつうで美味しい”レシピを学ぶ料理番組。名店の味が家庭でも味わえるレシピやゲストの「食」にまつわるエピソードなどを聞き出していく。毎週金曜日の22時からBSフジにて放送中。