そこで、私からあえて間をとった妥当な量を提案すると「1日、お酒2合ぐらい」。つまり、純アルコール量にして40gまで。非常に酒好きの方であっても、この程度には抑えてほしいなと思います。

1日40gということは「1週間あたり280gまでは飲める」とも、考えることができますね。休肝日を2日取って、280gを5日で割れば1日あたり56gです。このように飲み方にメリハリをつけることによって、危険域に近寄らないよう工夫できるのではないでしょうか。

飲酒量の把握には「レコーディング」

自分の飲酒量を客観的に把握することは、とても大事です。もちろんノートなどで手書きで管理してもいいのですが、少しめんどうですよね。

そこでおすすめなのが、スマートフォンの専用アプリです。グラフで飲酒量の変化を可視化できたり、ほめてもらえる機能があったりしたら、頑張って続けてみようと思えるはずです。

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実はこの「レコーディング」という手法はとても有効なのです。アルコールだけでなく、たばこのニコチンなどその他の薬物においても明らかに摂取量の減少に役立つことがわかっています。ですから、みなさんもぜひ記録する習慣をつけてください。1日の終わりに、ちゃんと記録を入力できる程度の適切な飲酒量で済ませてほしいですね。

WHOは、アルコールの摂取について、たとえ少量であってもリスクであると明言しています。しかし、人間はピュアに健康に生きることだけが、楽しい人生だとは限りません。人生を楽しむには、少しの不健康は必要でしょう。

それでも、すでにお酒によって暴力事件を起こしてしまったり、飲酒運転を繰り返してしまったり、あるいは肝機能障害が深刻だという人は、やはり残念ながら断酒するしかないと思います。そうした場合には、ぜひ専門医療機関に相談してください。

トラブルには至らないまでも、お酒の飲みすぎが気になるという人は、節酒や減酒を検討してみてはどうでしょうか。そうした方も、依存症の専門医療機関に行ってもらえたら、減酒を助けるお薬があります。もちろん誰にでも効くわけではありませんが、いつもよりも少ない飲酒量で満足できる薬ですので、試してみる価値はあるでしょう。