依存症になりやすいお酒の種類

一般的に、アルコール度数が高ければ高いほど、依存症になりやすいと言われています。しかし、例外もあります。

例えば、一時期話題になったストロング系チューハイのアルコール度数は9%です。ビールよりは高くても、日本酒やワインと比べるとむしろ低い。しかし、あの清涼感や飲みやすさによって、ビールを飲むかのごとく、早いピッチで飲み進めてしまいます。すると、短時間に大量のアルコールを摂取してしまうのです。日本酒やワインでは、このようにごくごくと飲むことはありませんよね。

依存症になるのを防ぐには、自分が飲んだお酒の量を日々、純アルコール量に換算して記録する習慣をつけるのがおすすめです。最近はスマートフォンの専用アプリがありますのでぜひ活用してください。

休肝日は2日「連続」で作ってみて

「もしかして、自分もアルコール依存症?」と、不安になっている人がいるならば、お酒を飲まなくても離脱症状が出ないかどうかを1つの目安にすると良いでしょう。

アルコール依存症の離脱症状は、軽度ではイライラしたり、汗が止まらなくなったり、眠れなくなったりします。もう少し症状が重くなると手が震えるようになり、さらに進むと幻覚が出始めることがあります。

これらの離脱症状は、最後に飲んでから早くて24時間、一般的には最終日から48〜72時間後にピークになります。そのため、せっかく休肝日を設けるのなら、2日連続で作るのがベストです。1日だけでは最初に飲酒したタイミングから24時間しか経っておらず離脱症状が出てきません。「離脱症状が出ないから自分は依存症ではない」と確認するには、2日連続でアルコールを摂らないほうがいい。ぜひ試してみてください。

松本俊彦(まつもと・としひこ)
精神科医。薬物依存症や自傷行為に苦しむ人を対象に診療を行う。国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所薬物依存研究部部長。

構成=高木さおり

松本俊彦
松本俊彦

精神科医。薬物依存症や自傷行為に苦しむ人を対象に診療を行う。国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所薬物依存研究部部長。1993年佐賀医科大学卒。横浜市立大学医学部附属病院精神科、国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所司法精神医学研究部、同研究所自殺予防総合対策センターなどを経て、2015年より現職。著書に『自傷行為の理解と援助』(日本評論社 2009)、『自分を傷つけずにはいられない』(講談社 2015)、『もしも「死にたい」と言われたら』(中外医学社 2015)、『薬物依存症』(ちくま新書 2018)、『誰がために医師はいる』(みすず書房 2021、第70回日本エッセイスト・クラブ賞受賞)、『身近な薬物のはなし──タバコ・カフェイン・酒・くすり』(岩波書店)他多数。