詳しい原因は、まだ明らかになっていません。しかし、過剰飲酒の習慣があった人たちの脳を死後に調べたところ、脳内のセロトニンを産生する神経細胞の数が減っているケースが見られました。

セロトニンは一般的に「幸せホルモン」と言われる神経伝達物質で、うつ病とも深い関係にあります。もしかすると大量に摂取したアルコールがセロトニン系の働き、あるいはセロトニンを分泌する神経細胞にダメージを与えて数を減らしてしまうのではないか、という仮説があります。

脳や筋肉にダメージを残す飲み方

お酒による心身へのダメージを防ぐために、まず避けたいのは「高頻度」かつ「毎回、大量に」飲むことです。多ければ多いほど、良くない。そして、アルコール濃度が高いお酒ほどリスクは高まります。

(イメージ)
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そして、食事を摂らずにもっぱらお酒だけを飲むことも避けましょう。特にウイスキーなどの蒸留酒が好きな人は、途中から何も食べずにひたすら飲むスタイルになりがちです。むしろ「食わずに飲むのが粋だ」くらいの印象ですよね。しかし、実際は万病の元になる、非常によろしくない飲み方です。

体内でアルコールを分解するためにはビタミンB群やタンパク質などの栄養素が欠かせません。例えばビタミンB群が不足すると、足腰が立たなくなったり、足がむくんだりします。脚気などの病気にもなりやすい。

また、ボディビルダーがトレーニング後に飲酒を控えることからわかるように、アルコールは筋肉に対する直接の毒性があります。若いうちはそれほど目立ちませんが、中高年以上になって、十分なタンパク質を摂らずにお酒を飲んでいると、体中の筋肉が落ちやすい。様々な病気や寝たきりのリスクも出てきて、あっという間に老け込んでしまいます。

さらに、それだけではありません。心臓も筋肉の塊ですから、アルコールのダメージを受けると心筋が伸びきった古いゴムのようになります。そこから、心肥大や心不全につながることがあるのです。ですから、食後にお酒を飲む場合でも、ナッツやチーズなどをつまみながら楽しむようにしましょう。