大分県大分市佐賀関で発生した大規模火災から18日で4か月です。
被災した建物の解体作業が進められるなど、現地では復興のための取り組みが進められています。
そして、新たな生活のために大きな決断をした被災者も。佐賀関の動きを取材しました。
14日、佐賀関では恒例の「関あじ関さばまつり」が開かれました。会場では新鮮な刺身を使った定食が販売されたほか、火災で被災した地区の住民たちが支援への感謝の思いを込めて手作りしたキーホルダーが来場者に配りました。
復興に向け、地域は前へと歩みを進めています。
また、被災現場でも…。
◆TOS田辺智彦記者
「火災の被害が最も大きかった田中地区です。焼けた建物やがれきの撤去などが終わり、更地となった区画が少しずつ広がっているということです」
今回の火災では、住宅など196棟が焼けました。
市は、焼けた建物の公費での解体作業を進めていて、対象となる172棟のうち、16日時点で28棟の解体が終わったということです。
細い道路沿いの場所を更地としたことで、大型のダンプカーなどが入れるようになり、これまでよりも1度に多くのがれきを運び出せるようになりました。
市は11月末までに全ての解体・撤去作業を完了させる計画です。
◆大分市 廃棄物対策課高屋修司 課長
「被災者の皆さんの復興のため一日も早く公費解体を完了させたい」
あの火災から4か月…住民も新たな生活に向けた歩みを進めています。
◆大野富子さん
「ここが我が家でした。ここが玄関、正面で、これが宅配ボックスでした」
大野富子さん59歳です。
夫の仕事の都合で、7年前に別府市から佐賀関に移り住んできました。火災で田中地区にあった自宅は全焼。現在は車で5分ほど離れた場所に家を借り、夫と息子の3人で暮らしています。
そんな大野さんはこれからの生活に向けて、大きな決断をしました。
それは新たな住まいとして、佐賀関の空き家を購入することでした。
地域で野良ネコの保護に取り組む大野さんは、その活動を続けたい思いもあって、佐賀関に残り続けることを決めたといいます。
空き家の購入では国の補助金も活用できました。
◆2階を案内する大野富子さん
「こんな感じですね」
◆TOS田辺智彦記者
「ここ2階のベランダですが、 2階から見ると、火災現場を更に間近に感じますね」
◆2階を案内する大野富子さん
「もっとね、いろいろあったんですよ。ここら辺。残骸ですね」
新たな住まいの目の前に広がっていたのは住み慣れた場所の変わり果てた姿。
購入した空き家にも熱によってひびが入った窓ガラスや、すすで黒くなった壁や天井など火災の跡が残っています。
修繕は業者に依頼するほか、一部は自分たちでも行って、大野さんは、2026年夏ごろにはこの家での生活を始めたいと話します。
この新居のすぐ近くには、元々暮らしていて全焼してしまった自宅が…見るたびに辛い気持ちとなりますが、それでも同じ場所に住み続けようとするのは、佐賀関、そして、佐賀関に住む人たちを心から大切に思っているからです。
◆大野富子さん
「ここは第2の故郷ですよね。ここに永住するつもりで、(佐賀関)に来た。(地域の)みんなにすごく良くしてもらったので、私たちに何か恩返しができるのかなと思うけど。みんなが戻ってくるのはたぶん難しいと思う。だから、私たちがここに戻ることによって、田中地区がちょっとでも活気づけばそれはいいこと」
大規模火災から4か月。佐賀関の復興のために、住民も前を向いて歩みを進めています。