イラン情勢を巡っては、沖縄に駐留する米海兵隊を中東に派遣することで決定したとアメリカのメディアが報じました。
沖縄に及ぼす影響について安全保障問題に詳しい識者に聞きました。與古田記者のリポートです。
先週、アメリカのFOXニュースはキャンプハンセンに司令部を置く第31海兵遠征部隊が中東に派遣されると報じました。
この部隊は、常時アメリカ国外に展開している前線部隊で、約2200人で構成されるとしています。
日米の安全保障に詳しい沖縄国際大学の野添教授は「沖縄が前線基地となっている」という見解を示します。
沖縄国際大学 野添文彬教授:
ベトナム戦争であるとか、あるいは湾岸戦争イラク戦争のような中東、あるいは東南アジアに派遣されることがあって、沖縄の基地というのは地理的に重要ってことに加えて非常に使い勝手がいい。世界中のどの地域であってもアメリカが自由に使えると、そういう利点っていうのが特に米軍にはあるんだろうなと思います
さらに、在沖海兵隊の派遣によって沖縄が軍事目標として攻撃されるリスクは否定できないと指摘します。
野添文彬教授:
実際にイランへの攻撃直後、イランは湾岸地域の米軍の基地にミサイル攻撃を仕掛けてきたわけです。今回沖縄に駐在する海兵隊がイランに派遣されたという事で、攻撃の標的にされる可能性は否定できないと思います
情勢が不安定さを増すなか、高市総理は今週トランプ大統領と会談する予定です。
野添教授は、日米首脳会談の場でアメリカ側から自衛隊の派遣についても協力を求められる可能性があると見ています。
野添文彬教授:
中東問題に関して(米側が)日本に協力を求める可能性は大いにあると思います。日本としてこれまで法の支配とか、自由で開かれたインド太平洋とかそういう風なことを言ってきたので、トランプのイラン攻撃を支持することになれば非常に整合性を問われるっていう事だと思います
イランへの攻撃を巡っては、国際法違反ではないかという見方もあります。
15日、石破前総理はイランへの攻撃がそもそも合法なのかその議論から始めないと前に進まないと指摘しています。
石破前首相:
アメリカのやったことが国際法的に合法か、もっと言えば先制的であるにせよ自衛権の行使であるという事をきちんと確認することですよ。そうしないとなんのための会談か分からない。同盟国であってもなぜこれが合法なのかという事をきちんと確認するというのは、独立主権国家として当たり前のことだ
石破前総理は日本がアメリカに協力するのならば、イランへの攻撃が国際法違反でないことを高市総理が首脳会談で明確にする必要があると指摘しました。
また、日本の協力を巡ってイランがホルムズ海峡に設置した機雷の除去は、自衛権の行使になるとしてかなり慎重に考えないとまずいという見解を示しています。
2003年のイラク戦争の際、米軍基地が標的になる恐れがあるとして沖縄への修学旅行のキャンセルが相次ぐなど、県経済に大きな影響を及ぼしました。
玉城知事は16日に「県民には不安を感じている人も少なくない」として政府に対して平和的な外交による解決を求めたいと述べました。
玉城知事:
(日本政府には)同盟国に対する米国には直ちに戦闘を停止すること、そして国連加盟の関係各国と共に平和に対話が行える環境を醸成してほしいということを強く申し上ていただきたいと思います
沖縄の安全保障や経済にも影響を脅かしかねないイラン情勢。日本政府の対応を注視していく必要があります。