音楽を聞くときなどに使うワイヤレスイヤホン。

昔からある有線式イヤホンは、コロナ禍の必需品であるマスクを耳にかける時などにはケーブルの処理が煩わしいものだが、左右が完全にワイヤレスになった製品であればそんな面倒もない。

もちろん有線式にもメリットはあるが、街なかではすっかりワイヤレスイヤホンを見かけることが多くなってきた。

ところが、そんなワイヤレスイヤホンの存在意義を根底から覆しかねない商品がTwitterで話題になっている。

ワイヤレスイヤホンを失くさないための紐っていう画期的すぎる商品

額縁作家うめ子さんが投稿したのは、100円ショップのダイソーで売られている「AirPods用シリコンストラップマグネット付」という商品の画像。

これはApple製のワイヤレスイヤホンであるAirPodsの棒状部にシリコンのヒモを取り付け、左右をつないで落下を防ぐという商品で、今年6月ごろから110円(税込)で売られている。

さらにシリコンのヒモにはマグネットがついており、使わない時は簡単にまとめることができるという。こう書くとちょっと画期的にも思ってしまいそうだが、ワイヤレスイヤホンの大きなメリットである、左右が独立している事を打ち消しているのだ。
 

この商品に対してTwitterではこんな意見が寄せられている。
・有線のイヤホンではダメなの?
・本末転倒な商品w
・一周回っておかしなことになってる
・もう最初から有線でいいじゃん


ワイヤレスイヤホンにわざわざヒモを付ける不思議さを指摘する声が投稿される一方、実は大きなメリットがあるという意見も出ている。

・これならヒモが切れても断線しない
・有線イヤホンのような断線の心配をしなくて済む
・スマホなどと繋がってないのが大きなメリット
・首にかけておけばイヤホンを無くさないので便利そう

 

(画像:JR西日本)
(画像:JR西日本)
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編集部でも過去にお伝えしているが、昨今はワイヤレスイヤホンを電車に乗り降りするときに落とす人の急増が問題になっている。JR西日本では2019年6月から約3カ月半で、なんと約2000個のワイヤレスイヤホンを拾ったという。

(参照記事:ワイヤレスイヤホンを線路に落とす人が急増 JR西日本では3カ月半で2000個も…

そこでワイヤレスイヤホン落下防止のために有効なのが、この商品のようなストラップだというのだ。

では画像の商品を扱うダイソーは、どんな狙いで商品を作ったのだろうか? また「ワイヤレスではなくなる」などと言われることをどう思っているのか? 大創産業の担当者に聞いてみた。
 

落とす心配がなく便利という声

――開発のきっかけは?

ワイヤレスイヤホンの需要が伸びている中で、関連商品の企画を考えているときに社内で発案されました。


――ワイヤレスイヤホン落下で鉄道会社が困っていることを知っていた?

ニュースで拝見するまでは意識しておりませんでした。


――評判はどう?

高価なイヤホンを落とす心配がなく、便利というお声を頂いています。


――ワイヤレスなのにヒモがあると、からまりやすくなってしまうのでは?

からまりやすいことに関しては、コードバンドなどで束ねて収納することをお勧めします。
 

街中でもワイヤレスイヤホンを使う人を多く見かけるようになった(画像はイメージ)
街中でもワイヤレスイヤホンを使う人を多く見かけるようになった(画像はイメージ)

ワイヤレスじゃない…「左様なご意見もあると思います」

――「ワイヤレスじゃなくなる」などの指摘をどう思う?

左様なご意見もあると思いますが、落として困ってしまうお客様が一人でも少なくなれば幸いだと思います。


――SNSで話題になったことは知っていた?

最近耳に入ってきております。ぜひとも弊社に便利な製品があることを知っていただきたいと思います。


――ちなみに、この商品はヒットしている?

まだまだ認知が低いためヒット商品とはいえないですが、これを機により多くのお客様に知ってもらいたいと思います。

出典:大創産業
出典:大創産業

担当者によると、これまでSNSなどでの宣伝は行っていなかったという。今回注目を集めたことをきっかけに、これからヒット商品となっていくかもしれない。ワイヤレスイヤホンを落としたことがある人や、有線イヤホンの断線で困ったという人は、試しに使ってみるのもよさそうだ。

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プライムオンライン編集部
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FNNプライムオンラインのオリジナル取材班が、ネットで話題になっている事象や気になる社会問題を独自の視点をまじえて取材しています。