イヤホンの長時間使用に注意

新型コロナウイルスの影響もあって、テレワークをする機会も増えたが、在宅勤務だと周囲の音が気になったり、自分が騒音になっていないかと心配になったことはないだろうか。

オフィスならまだしも、集合住宅などでは近隣住民がプライベートな時間を過ごしている可能性もある。またオンライン会議なども行われるようになり、家族の迷惑にならないよう、イヤホンを装着して仕事をすることもあるだろう。

つい装着したままにしがちだが...(画像はイメージ)
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そのときに注意してほしいことがある。イヤホンを長時間使用することが続くと耳のトラブルにつながる恐れがあるとして、耳鼻科医がTwitterで注意が呼びかけているのだ。

耳鼻科医として知っていてほしい
リモートワークでのイヤホンの長時間使用→外耳炎は結構見かけます
スピーカー、首掛け型スピーカー、せめてヘッドホンを使う、さまざまな選択がありますので、長時間使う方はご注意を
ひどい場合は真菌症といってカビによる症状も出ます

このように注意喚起を呼び掛けたのは、耳鼻科医のひまみみ耳鼻科(@ent_univ_)さん。長時間イヤホンを使用することで、外耳炎や真菌症などの病気につながることもあるという。

テレワークが日常となりつつある中、注意すべき症状のサインなどはあるのだろうか。そして耳トラブルを予防するためには、どんなことに気を付ければいいのだろう。

投稿者のひまみみ耳鼻科さんに聞いてみた。

外耳炎などの患者が増えている

ーーテレワークで耳トラブルの患者は増えた?

はっきりしたデータは持っていないので、あくまで印象でのお話となりますが、外耳炎や外耳湿疹などになる患者さんは増えている印象です。


ーー新型コロナによる生活様式の変化が影響したと考える?

イヤホンをする機会が増えるので、外耳炎を含む外耳疾患に与える影響は大きいと思います。


ーー外耳炎や真菌症になると耳はどうなる?

外耳湿疹程度であればかゆみを感じますが、外耳炎は基本的に感染を起こしている状態ですから痛みも出ます。真菌症の場合は、湿った感じや痛み・痒みなどが出ます。

非常に悪化すると、外耳炎の場合は外耳道が腫れてその中に膿が溜まったり、真菌症の場合は耳漏が出たりします。こうなると治療のために耳鼻科にこまめに通院する必要が出てきます。

耳に痛みが出ることも(画像はイメージ)

外耳道の刺激が耳トラブルの要因に

ーーイヤホンを装着するとなぜ症状が出やすい?

耳の外耳道(耳の穴から鼓膜に至るまでの部分)に対する機械的な刺激が原因
です。イヤホン自体が耳の穴に深く入れるタイプだったり、イヤホン自体が不潔だと、なおさらリスクとしては高くなります。


ーー注意すべき、症状のサインなどはある?

軽いかゆみであればまだしも、はっきりとかゆくなっていれば、何らかの外耳道の異常があると思いますので耳鼻咽喉科で相談していいと思います。

痛みまで出ているようなら治療を要する場合も多いので、早めに耳鼻咽喉科で相談してください。痛みに加えて耳のつまり感まで出ているなら、外耳道が腫れているかもしれません。

深く入れるタイプのイヤホンは耳を刺激しやすいという(画像はイメージ)

使用時間と音量にも配慮を

ーーイヤホンの使用時に守ってほしいことは?

耳の穴に入れるタイプのイヤホンなどは、使用自体がやや耳の負担となるので、耳鼻咽喉科医としては、外耳炎の予防のためにも長時間、毎日使うことは避けてほしい
です。耳の違和感があれば、早めに耳鼻咽喉科で相談していただければと思います。

また、騒音性難聴を防ぐために、イヤホンの音量も注意してほしいところです。特に周りがうるさい中でイヤホンを使用すると、知らず知らずの間に耳に負担をかけてしまいます。音量の大きさと使用時間の両方が、騒音性難聴のリスクとなりますので、イヤホンを使うときは音量を大きくすることは避けて、使用も短時間にしてほしいところです。

使い終えたら外すようにしたい(画像はイメージ)

ーー音響機器で耳に優しいものはある?

外耳炎の予防という意味であれば、スピーカーはよいと思います。最近は肩にかけるタイプなどもありますね。騒音性難聴の予防という意味であれば、ノイズキャンセリングイヤホンなども有効です。

ただし、動いているときには周りの音が聞こえないというデメリットもあるので、使用する場合は安全に気を付けてください。

ーー耳の健康を守るため、できることを教えて。

耳掃除はやりすぎない、手前だけにする、それでも溜まるなら耳鼻咽喉科で除去してもらう、といったことでしょうか。耳に明らかな痛みがあれば、耳鼻咽喉科を受診してください。

痛みなどを感じたら早めの受診を(画像はイメージ)

イヤホンを使用する生活が続くと、外耳炎だけではなく難聴となるリスクもあるようだ。テレワークでイヤホンを装着することが多い人は、使用時間に配慮したり、外耳道を刺激しないネックスピーカーなどを使うことを検討してもいいかもしれない。

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