発症しなければ普通の猫と変わらない
エイズキャリアの猫について、まだまだ偏見は根強くあると稲垣院長。
「人のエイズを連想して怖がる人や、この子触っても大丈夫なの?と聞かれたこともあります」
実際、保護した猫が猫エイズ陽性だと分かると、「うちでは飼えない」と外に戻されてしまう猫も多いという。そこで改めて猫免疫不全ウイルス感染症について聞くと…。
「若い時にエイズに感染しても10歳以降から発症しやすいとされています。しかし陽性だからといって必ずしも発症するとは限りません」
感染経路としては、かみ合いのけんかなどで猫同士が感染するもので、人に移ることはない。人が触っても問題なく、発症しなければ普通の猫と何も変わらないという。
“その子らしさ”をアピール
エイズキャリアの猫への理解はまだまだ進んでいない。スタッフの星野さんによると、子猫であればキャリア持ちでも譲渡会で決まることがあるが、成猫が譲渡されることはまれとのことだ。
こうした現状の中、「保護猫カフェさくら2号店」では、これまで約50匹のエイズキャリアの猫を譲渡へとつなげてきた。多くの縁をつなぐことができた理由の一つに、譲渡会と保護猫カフェの環境の違いがあるという。
「猫は環境が変わるとおびえて動かなくなったり、シャーシャー猫になってしまったり、いつもの様子を見せることができません」(星野さん)
保護猫カフェでは、猫が暮らしている場所にお客自らが足を運ぶ形になり、普段の“その子らしさ”を伝えることができるのだそう。
