感謝とお祝の気持ちで迎えた「令和」

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平成から令和になった。
妻が仕事だったので娘と一緒に過ごし、図書館に行ったり、ベランダに花を植えたりしながら、御代替わりのお祝いをした。

昭和から平成に替った時、社会部の宮内庁担当記者だったが、昭和が終わることの喪失感が強く、新しい時代を祝おうという気にはなれなかった。
 
それに比べると、今回の生前退位というやり方は、国民が感謝したり、お祝いをする時間があって良かったと、しみじみ思った。

よその国や文化や伝統にケチをつけるな

時代の変わり目にしみじみしていると案の定、米国のNYタイムズ紙が「皇后は即位の礼への参列を許されず」と報じたが、よその国の文化や伝統にケチをつけるのはみっともないのでやめた方がいいと思う。
 
日本では男性しか天皇になれないことを批判する人は、女性がローマ法王になれないことを知っているのだろうか。

女系天皇なら憲法改正を

さてこの素晴らしい天皇制を今後も続けるにはどうしたらいいのか。
現在皇位継承者は3人しかおらず、悠仁様に男のお子様ができなければ皇統が途絶えてしまう。
 
旧宮家の復活は個人的には賛成だが、世論の支持は今のところ低い。
一方、女系天皇は日本の天皇制を根本から変えてしまうことなので、憲法改正に匹敵する話ではないか。

女性天皇と女系天皇を混同するな

世論調査で女性を天皇にという声が多いので女系天皇を、と言ってる人がいるが、あれは調査の質問が悪い。
女性天皇と女系天皇を混同しているし、男系男子をやめるのか、と聞けば反対する人は多いはずだ。
 
いずれにしても1年や2年ではなく10年単位で議論する話だ。
 
安倍首相は憲法改正や北方領土問題などより先にまず皇位継承の議論を正常な形に乗せるべきではないのか。

【執筆:フジテレビ 解説委員 平井文夫】
【漫画:横川寛人】
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平井文夫
平井文夫

言わねばならぬことを言う。神は細部に宿る。
フジテレビ報道局上席解説委員。1959年長崎市生まれ。82年フジテレビ入社。ワシントン特派員、編集長、政治部長、専任局長、「新報道2001」キャスター等を経て現職。