生ゴミを捨てるのを忘れたり、キッチンの掃除を怠ったりするとあっという間に大量発生して、不快な気分にさせられる「コバエ」。ドラッグストアでは、そんなコバエを駆除する様々なグッズが出ているが、「捕獲器でコバエが捕まらない」といった経験はないだろうか。どうやって駆除するのがベストなのだろう?害虫駆除の専門家である足立雅也さん(808シティ代表)に、コバエの生態と駆除方法について解説してもらった。
※記事中には虫の写真があります。
コバエには蚊の仲間もいる
みなさんの中には、「コバエ」という名前の虫が存在すると思っている方もいらっしゃると思いますが、コバエというのは生ゴミや腐敗した食品クズなどの周りを飛び回る小さな虫の総称で、特定の虫を指す言葉ではありません。
「何をコバエと呼ぶのか?」については諸説あり、文献や殺虫剤メーカーによって定義の仕方が微妙に異なっています。私がふだん使っている『写真で見る 有害生物防除事典』(オーム社)には「小バエ類」として、チョウバエ、クロバネキノコバエ、ニセケバエ、ノミバエ、ショウジョウバエ、フンコバエの6種類の名前が挙げられています。

「ハエ」という名がついているため、6つとも同じハエの仲間と思われがちですが、じつはこの中には「蚊の仲間」が混在しています。チョウバエ、クロバネキノコバエ、ニセケバエが蚊の仲間で、ノミバエ、ショウジョウバエ、フンコバエがハエの仲間です。
捕獲器で全てのコバエが捕れない理由
「そんなややこしい話はいいから、早く駆除方法を教えて!」という声が聞こえてきそうですが、じつは家に発生したコバエがどれなのかを知ることが、コバエを駆除する際には最も重要なポイントとなるのです。