秋田・にかほ市象潟町に2025年7月、新たな飲食店「おさかな処 どうらく」がオープンした。店を切り盛りするのは、地元で育った秋田真実さんと佐々木修さん。原点には、秋田さんの実家で49年続く鮮魚店「あきた商店」がある。地元の海でとれる魚のおいしさを、もっと多くの人に知ってほしい。その思いが2人を動かした。

鮮魚店から生まれた“新しい場”

秋田・にかほ市にある鮮魚店「あきた商店」の店内
秋田・にかほ市にある鮮魚店「あきた商店」の店内
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にかほ市象潟地区の特産・岩ガキをはじめ、地元漁港から仕入れた新鮮な魚が並ぶ「あきた商店」。県内外から客が訪れる一方、店内は手狭で、ゆっくり味わえる環境が整っていなかった。

両親とともにこの店を営む秋田真実さん(43)は「もっと広い場所で、気軽に食べてもらえる場を探していた」と話す。

秋田さんは「豊富な地魚を身近に感じてもらえる場所を作りたかった」という
秋田さんは「豊富な地魚を身近に感じてもらえる場所を作りたかった」という

鮮魚店の強みを生かしつつ、地元の魚をより身近に感じてもらえる場所をつくる必要性を感じていたという。

幼なじみとともに踏み出した新たな挑戦

秋田さんが構想を打ち明けたのは、小学校からの友人である佐々木修さん(43)だった。

佐々木さんは「経験したことのないことに挑戦したいという気持ちがあった」と振り返る。

2人の思いが一致し、共同で店を立ち上げることを決めた。

地元の魚を主役にしたメニュー

店では「あきた商店」が仕入れる鮮魚を使った料理を提供する。

旬の魚を使ったランチ定食の一部
旬の魚を使ったランチ定食の一部

ランチは、旬の魚を使った定食を4種類用意。煮つけやフライなど、家庭的な味わいで魚の魅力を引き出す。

夜は、季節の魚や野菜を使った料理が並ぶ。

棒アナゴを使った『あなごの一夜干し』
棒アナゴを使った『あなごの一夜干し』

香ばしさと歯応えが特徴の『あなごの一夜干し』は、弾力と脂の甘みが際立つ珍味・棒アナゴを使った一品。

急速冷凍によって鮮度を保ち、地元ならではの味わいを提供している点も特徴だ。

ふっくらと蒸し上がったマダイと地元野菜の甘さが調和した『マダイと野菜のせいろ蒸し』も人気メニューの一つだ。

県外客も増加 地元の海の魅力を発信する拠点へ

県外から訪れる客も増えている「おさかな処 どうらく」の店内(秋田・にかほ市象潟町)
県外から訪れる客も増えている「おさかな処 どうらく」の店内(秋田・にかほ市象潟町)

オープンから約半年が経過し、「にかほ市の地魚を食べたい」と県外から訪れる客も増えているという。

佐々木さんは「今できることを精いっぱいやるだけ」と語り、秋田さんは「気軽に来て、笑顔で帰ってもらえる店にしたい」と話す。

象潟産の岩ガキ(画像提供:あきた商店)
象潟産の岩ガキ(画像提供:あきた商店)

「地元の魚を多くの人に届けたい」―― その思いを原動力に2人の挑戦は続く。

地域の海の恵みを発信する新たな拠点として、「おさかな処 どうらく」はにかほ市の食文化に新しい風を吹き込んでいる。

(秋田テレビ)

秋田テレビ
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