春の高校バレー全国大会に岩手県代表として出場する盛岡誠桜(女子)。1年生のときからレギュラーとして活躍してきた3年生5人が、チームの中核として全国ベスト8を目指している。県内外の広い地域から集まった彼女たちは、高校生活の集大成となる大会に向けて、これまで培ってきた絆と技術を武器に挑む。

5年連続30回目の全国出場

盛岡誠桜は春高バレー全国大会に5年連続30回目の出場を果たした。

2025年は通常、県選抜メンバーで挑む国スポの東北ブロック大会に単独チームとして出場。岩手県としては6年ぶりに全国への切符をつかみ取った。

春高全国大会でベスト8を目指す盛岡誠桜の練習
春高全国大会でベスト8を目指す盛岡誠桜の練習
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現在の3年生は5人。全員が1年生のときからレギュラーとして活躍し、入学してから全国につながる県大会で一度も負けていない。

パワーで相手を圧倒する三浦選手

チームの中でも一際パワーが目を引くのがアウトサイドヒッターの三浦亜香選手だ。ウエイトトレーニングに熱心に取り組んできた成果が表れている。

11月の県大会決勝戦では第1セットで爆発。相手のミスを除いたチームの得点20点のうち7点が三浦選手のポイントだった。

県大会決勝戦で第1セットで7得点の三浦亜香選手
県大会決勝戦で第1セットで7得点の三浦亜香選手

三浦選手は「全国に行けばブロックが高くなると思うが、そのブロックも自分のパワーで吹き飛ばす勢いで頑張りたい」と意気込む。

アウトサイドヒッターの三浦亜香選手
アウトサイドヒッターの三浦亜香選手

また、三浦選手のもう一つの持ち味は同じフォームから2つのサーブを打ち分けるハイブリッドサーブだ。

ボールに回転をかけて鋭く落とす「ジャンプサーブ」と、回転を全くかけないことで大きく変化する「ジャンプフローターサーブ」で相手のレシーブを翻弄する。

チームの頭脳、稲妻選手のトス

チームの頭脳として盛岡誠桜の攻撃力を高めているのが、セッター歴7年の稲妻はるか選手だ。

「速くボールを突くハンドリングでブロックを振るところが自分のトスの強み」と語る稲妻選手。

セッターの稲妻はるか選手
セッターの稲妻はるか選手

村田基監督が「天性の才能」と評価するのがトスの質だ。ボールに触れてから離れるまでが速く、スピードある攻撃につなげている。

県内外から集まった5人の絆

高校入学からこれまで6回の全国大会を経験してきた5人。出会いは中学生のときだった。

県内出身の4人は岩手県代表メンバーとして同じチームでプレーし、稲妻選手は宮城県代表だった。

ミドルブロッカーの佐藤愛羽選手
ミドルブロッカーの佐藤愛羽選手

「4人が盛岡誠桜に行くと聞いて、『この4人とバレーをしたい』と思って、最終的にこの盛岡誠桜に決めた」と稲妻選手は振り返る。

全国大会で上位に行きたいという強い決意のもと、軽米町(内澤選手)、八幡平市(三浦選手)、花巻市(佐藤選手)、一関市(阿部選手)、仙台市(稲妻選手)と県内外の広い地域から集結した。

県内外の広い地域から集結した5人
県内外の広い地域から集結した5人

稲妻選手は「本当に、すごい楽しいなと思っていて、この5人で大舞台で活躍したいと1年生のときから思っていた」と振り返る。

5人の共通目標はベスト8

3年間、レギュラーを務めてきた5人にとって、この春高が集大成となる。

リベロの内澤璃々選手
リベロの内澤璃々選手

「まずはベスト8を取って」と稲妻はるか選手(セッター)
「この春高で絶対にベスト8」と三浦亜香選手(アウトサイドヒッター)
「ベスト8という壁を越えて」と内澤璃々選手(リベロ)
「夢は絶対に全国ベスト8だったから、いつでも」と佐藤愛羽選手(ミドルブロッカー)
「ベスト8が目標なので、5人でやってきたことを正解にするために頑張って勝ちたい」とキャプテンの阿部結夏羽選手(アウトサイドヒッター)

エースでキャプテンの阿部結夏羽選手
エースでキャプテンの阿部結夏羽選手

3年間、コート上で喜びも悔しさも一緒に味わってきた5人。
絆を力に変え、大会初日の1月5日に前回ベスト8の熊本信愛女学院との試合に挑む。

岩手めんこいテレビ
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