31歳の誕生日を迎えられた秋篠宮家の次女・佳子さま。
今から11年前、20歳の誕生日を迎えた平成26年には、初めて記者会見に臨まれたほか、ティアラを着用したローブデコルテ姿を披露された。
今回は、2015年1月11日に放送された「皇室ご一家」(第1791回 新年をお迎えの天皇ご一家)を振り返る。
なお、本記事は当時のナレーションをそのまま記載。上皇ご夫妻を「天皇皇后両陛下」などと記載する。
新年祝賀の儀
平成27(2015)年元旦。天皇ご一家は、穏やかに新年を迎えられました。
天皇皇后両陛下は1月1日、皇居・宮殿で皇族方や三権の長などから新年のあいさつを受ける新年祝賀の儀に臨まれました。
衆参両院の議長から祝賀を受けられた陛下は、「年頭にあたり国の発展と、国民の幸せを祈ります」と述べられました。
祝賀の儀には、毎年皇太子さまを始め男性皇族、そして、女性皇族の皆さまが出席されますが、今年は、去年の暮に20歳の誕生日を迎えたばかりの秋篠宮ご夫妻の次女、佳子さまのお姿もありました。

また、両陛下はこの日の午後、各国の大使夫妻らから新年の挨拶を受けられました。
新年一般参賀
翌、1月2日。皇居では、新年恒例の一般参賀が行われました。
両陛下は、皇太子ご夫妻をはじめ皇族方と長和殿のベランダに立たれました。
また、今年100歳を迎えられる三笠宮さまも元気な姿を見せられました。
《天皇陛下 おことば》
厳しい寒さながら穏やかな天候のもと、新しい年をみなさんと共に祝うことを、誠に喜ばしく思います。本年が国民一人一人にとり、少しでも良い年となるよう願っています。年頭にあたり、我が国と世界の人々の安寧と幸せを祈ります。
この日、一般参賀は5回行われ、平成に入り3番目に多いおよそ8万1000人が皇居を訪れました。
成年皇族となり初めて出席された佳子さま。にこやかに手を振っていらっしゃいました。
成年皇族になられた佳子さま
佳子さまは、去年12月29日、20歳の誕生日を迎えられました。
平成6(1994)年に、秋篠宮ご夫妻の次女としてお生まれになった佳子さま。
3歳上の眞子さまと共に、ご両親の愛情をうけながら健やかに成長されました。
小学生から始めたフィギュアスケートでは、大会で優勝されたことも…。
弟・悠仁さまの遊び相手をするなど、優しいお姉さまとなられた佳子さま。
去年、学習院大学を中退し、今年の4月からは国際基督教大学で学ばれます。
佳子さまは、20歳の誕生日に際して初めて記者会見に臨み、成年となった心境を述べられました。
《佳子さま 記者会見》
高校生の頃は、成年というと随分大人のイメージがございましたが、いざ自分が成年を迎えるとなると、まだ未熟なところが多くあると感じております。また、成年を迎えるまでに関わってくださった方々に感謝の気持ちを持っております。
また、ご自分の性格やご両親についても話されています。
《佳子さま 記者会見》
私の性格についてですが、長所は自分では余り思いつきません。短所は、父と同じように導火線が短いところがありまして、家の中ではささいなことで口論になってしまうこともございます。
《佳子さま 記者会見》
父は、自分にはない考え方や発想を持っていて、話していると考えさせられることがよくあります。家の中に出てきた虫を捕まえてくれるなど、頼りになる面もございます。

《佳子さま 記者会見》
母は、週刊誌などでは様々な取り上げ方をされているようですが、娘の私から見ると、非常に優しく前向きで明るい人だと感じることが多くございます。

そして、両陛下については…。
《佳子さま 記者会見》
最後に祖父母としての両陛下についてですが、お若かった頃のご自身の経験などをよくお話ししてくださいます。日本を始め海外についての歴史や自然・文化などについてお話ししてくださることもあり、学ぶことが多いと感じております。

《佳子さま 記者会見》
公的な活動に関する関心事ですが、これから様々な活動に参加する中で、自分の関心を持っている分野について考えていきたいと思っております。また、基本的には、自分が関心を持っているかどうかというよりも、頂いた仕事を一つ一つ大切にしながら取り組んでいくべきだと考えております。
佳子さまは、誕生日当日、女性皇族の正装を初めてカメラの前で披露されました。
髪には、ティアラ。そして、陛下から授与された勲章。
ローブ・デコルテ姿の佳子さまは、晴れやかな笑顔を見せられました。

成年皇族として、初めて臨まれた元日の祝賀の儀。春からは、新たな大学生活も始まり、更なるご活躍が期待される佳子さまです。
久子さま 映画「バンクーバーの朝日」試写会へ
高円宮妃久子さまは、去年12月16日、戦前のカナダに実在した日本人野球チームを題材にした、映画「バンクーバーの朝日」の試写会にお出掛けになりました。
久子さまは長年、カナダとの友好を深め日本・カナダ協会の名誉総裁を務められています。
この映画は、戦前にカナダに渡り、貧困や差別に苦しみながら「朝日」という野球チームを結成した日本人たちの姿を描いたものです。
主演の妻夫木聡さん:
妃殿下が本当に心から映画を楽しんで頂ける様子が、となりで拝見させて頂けたので、ほっとしたというのが正直な感想ですね。
天皇陛下 年頭のご感想
天皇陛下は、新年にあたり感想を文書で発表されました。
その中で、戦後70年という節目について触れ、「この機会に、満州事変に始まるこの戦争の歴史を十分に学び、今後の日本のあり方を考えていくことが、今、極めて大切なことだと思っています」と述べられています。
パラオ慰霊前に大統領と会見
去年12月、陛下は、パラオのレメンゲサウ大統領と懇談されました。
今年4月には、両陛下の戦没者慰霊のためパラオご訪問が予定されています。
太平洋戦争の激戦地のひとつ、パラオ。
1万を超える日本人が亡くなり、現在も遺骨の収集活動が続けられています。
懇談で両陛下に正式に招待の意向を伝えた大統領、「両陛下は、温かい方だった」と振り返っていました。
両陛下は、今年1月17日の阪神・淡路大震災から20年の追悼式典にご出席。そして4月にはパラオご訪問と、追悼と慰霊の旅が続きます。
(「皇室ご一家」第1791回 平成27年1月11日放送)
