2025年の宮崎はどんな年だったかを、FNNプライムオンラインの人気記事から振り返る。今回は、人気漫画家・東村アキコさん原作の映画『かくかくしかじか』の公開に伴って盛り上がった宮崎の様子を紹介する。【2025年5月31日掲載】
宮崎出身の漫画家・東村アキコさんの自伝的作品で宮崎も舞台となっている映画『かくかくしかじか』が2025年5月16日に全国公開された。
商店街に並ぶ横断幕とフラッグ

宮崎市の繁華街のアーケードに設置された横断幕。一番街と若草通りの商店街振興組合の協力を得て、公開直前の5月12日から、横断幕3枚とフラッグ30枚が掲示された。
高校時代の恩師との出会いを通して、東村さんが人気漫画家になるまでを描く映画『かくかくしかじか』には、主人公・明子と友人の北見が若草通りを歩くシーンが…。
東村さんの母校・宮崎西高校美術部を訪ねると…
東村アキコさんの母校・宮崎西高校。現在は制服が変わっているが、映画の撮影用に、当時の制服がしっかり再現された。教室のシーンは、実際の教室を使って行われた。
美術部には今も東村さんの絵が飾られている
東村アキコさんは高校時代に美術部の部長を務めていた。美術室には、東村さんが描いた油絵が今も飾られている。
現在、美術部には1年生から3年生まで13人が所属。映画化をきっかけに漫画『かくかくしかじか』を読んだという部員は…
宮崎西高校美術部 廿日出真由子部長:
私も美大を目指す中で、主人公と共通しているところや厳しい世界だよねということが伝わってきて、胸が苦しくなったり共感をすごくしました。
生徒たちにとって、自分の通う高校が映画の舞台となったことや、第一線で活躍する東村さんの存在が励みになっているようだ。
宮崎西高美術部 永田愛有理さん:
映画の題材として使われる経験は本当に貴重だなと思ったので、すごいことだなと思っています。
宮崎西高校美術部 菅瀬乃愛さん:
西高が映っているシーンを見てみたいというのはあります。私も美術系の道に進みたいと思っているんですけど、こういう普通の高校からでも将来の可能性があるんだなというのは、すごく励みになります。
東村アキコさん『かくかくしかじか』に込めた思い
『かくかくしかじか』が公開となった5月16日、原作者で脚本を担当した東村アキコさんに話を聞くことができた。「宮崎の人に見てほしい」と熱い気持ちを語ってくれた。
Q.『かくかくしかじか』の公開で宮崎が盛り上がっている。
東村アキコさん:
本当にありがたいです。監督や大泉さんやらみんなに言っときます、「宮崎は横断幕を掲げているそうです」って、きょう言います。
Q.『かくかくしかじか』は思い入れのある作品?
自伝なんで、私そのものをかいた作品なんで。私の分身、私の一番の代表作ですね、そういう意味では。皆さんにも「恩師」っていると思う、お世話になった人、不義理をした人、そういう人のことを思い出して、というのが私のこの映画を作った意味。
そして宮崎の人へのメッセージを求めると東村節が炸裂した。
東村アキコさん:
宮崎のみなさん、本当にしつこいとお思いでしょうが、できれば親戚とか同級生とか職場の人、あまりこの映画を知らなかったり、私に興味がない人でもですね、「なんかトム・クルーズの映画やっちょるから見に行こうか」って言ってですね、「ミッションインポッシブルみたいなのやっちょるよ」って言って誘ってですね、「いっぱいじゃが」と「こっちはあいてるよ」という感じで、どうにか誘導して『かくかくしかじか』の方にだまくらかして連れてってもらえないかなと、ぜひお願いします。
(テレビ宮崎)
