被爆体験者を救済する機運を高めようと、4日、長崎市で市民と研究者の意見交換会が開かれました。
意見交換会は長崎被爆地域拡大協議会が開催したもので、長崎市民会館の会議室に約30人が集まりました。
12月17日に控訴審の弁論が予定されている被爆体験者訴訟原告団の岩永 千代子団長が裁判の経緯と併せて被爆地域設定が不合理であると訴えました。
被爆体験者訴訟原告団 岩永 千代子 団長
「旧平山村は長崎市なので、被爆地域圏内の線よりも遠いけども被爆地。私が住んでいたところは10.5キロメートルで、爆心地から平山よりも近いのに長崎市じゃないということで、今の私たちは『体験者』」
また、オンラインで参加した医師の本田孝也さんは広島の「黒い雨訴訟」と比べ、長崎の裁判では不公平な立証を求められているなどと裁判の問題点を指摘しました。
この意見交換会は2025年10月から12月4日まで4回にわたって行われ、研究者や新聞記者などが被爆体験者問題について報告や講演をしました。