寒くなると腰痛に悩む人が増えるのはなぜだろう。
血流が悪くなり、筋肉が硬くなるのは想像できるが、それ以外にも無意識にやっている日常的な動作が腰に大きな負担をかけているというのだ。
冬に増えるぎっくり腰や慢性的な腰痛の原因について、プロのアスリートも指導するアスリートゴリラ鍼灸接骨院の高林孝光院長に話を聞いた。
足を伸ばした「長座」に注意!
寒くなると活躍するのがホットカーペットやこたつ、床暖房ではないか。
カーペットの上に足を伸ばして座り、携帯をいじったりテレビを見ながらくつろぐ時間が増えそうだが、実はその何気ない座り方に腰痛の原因が潜んでいると高林院長は話す。
「腰痛で悩む患者約100人を対象に『家でどういう座り方をしていたか?』の調査をしたら、約6割の人が同じ座り方をしていました。
冬になると多くの人は両足を伸ばす『長座』の姿勢でこたつやホットカーペットに長時間座っていることがあります。この長座の姿勢が、腰にかなりの負担をかけています」
高林院長によると、長座の姿勢は、立って前かがみになっている体勢と同じだという。
「腰の筋肉は前かがみになると働かなくなる性質があります。そのためお尻の筋肉で姿勢を支えなくてはいけませんが、日本人は日ごろから座っている時間が長いため、お尻の筋肉が衰えている人が多いです。
お尻の筋肉が弱っていると負担は全部腰回りに来ます。これが腰痛の原因です。長座は前かがみと同じ姿勢なので、この状態を長時間続ければ同じように腰痛を引き起こすことになります」
ではどのような姿勢で座るのが良いのか。
