◆県内の家庭でフグによる食中毒 処理した人は処理師の免許なし
香川県は西讃保健所管内でフグによる食中毒が発生したと発表しました。県内の家庭で発生したフグ毒による食中毒は10年ぶりです。
県によりますと12月4日午前、観音寺市内の医療機関から「フグ毒による食中毒を疑う患者1人を診察した」との連絡が保健所にありました。50代の女性が吐き気や口のしびれ、息のしにくさ、脱力感などの症状があり、入院していますが、回復に向かっているということです。
女性は親族を含むグループが釣った上で処理したフグ2匹を譲り受け、3日午後7時ごろに自宅で、焼き魚に調理して食べました。その後、午後7時10分ごろから吐き気や口のしびれなどの症状が現れ、午後8時20分ごろに救急搬送されました。
県によりますとこのフグを処理した人は、フグ処理師の免許は持っていなかったということです。
◆フグの毒は青酸カリの1000倍以上の強さを持つとされる
県によりますと、フグの毒(テトロドトキシン)は青酸カリの1000倍以上の強さを持つとされている猛毒です。加熱したり、水にさらしたり塩もみをしても毒はなくなりません。
種類によっては身や皮、ひれなどにも毒を持つフグがあります。一般の人がフグの種類を見極めたり調理するのは危険です。
県内でのフグ毒による食中毒は2017年に飲食店で発生していますが、家庭での食中毒は2015年以来ということです。