衆議院の議員定数を削減するための法案が、まもなく国会に提出されます。
自民党と日本維新の会は5日午後、政策責任者による会議を開き、与党として定数削減の法案を了承しました。
まもなく両党が衆議院に共同提出します。
法案は、与野党で協議し1割を目標に定数を削減するとした上で、1年以内に結論を得られなければ、小選挙区と比例代表合わせて45議席を自動的に削減する規定を盛り込んでいます。
立憲民主党・野田代表:
与党だけで期限を決めて数も決めて、もしダメだったら自動削減。二重、三重に乱暴すぎる。これについては強く異を唱えていきたい。
野党は反発を強めていて、公明党の斉藤代表は、「自民と維新の連立になってから、やり方が少し強引になっているのではないか」と指摘しました。
また自民党内にも異論がくすぶっていて、午前の総務会では了承をとりつける前に、反対する議員の1人が途中退席しています。
SPキャスター・橋下徹さんに伺っていきます。
青井実キャスター:
野党は法案に盛り込まれた1年以内に結論を得られなければ、45議席を自動的に削減する規定に反発を強めているわけですが、進め方についてはどう感じていますか?
SPキャスター・橋下徹氏:
反対の意見が出るような改革案を実行しようと思えば、まずは案を国会に出さなければいけません。だから水面下で結論を決めてしまうのではなくて、国会に出したあと、野党がだめなら否決するとか議論をすればいいと思います。
ただ、ひとつ重要なのは、国民が注視しなければいけないのは、議員定数を削減することには世論調査でも結構賛成の声が大きいんですが、国会議員は中選挙区制と抱き合わせにしようとしている動きが今、出ているんですよ。
中選挙区制というのは、最悪の選挙区制だと僕は思っています。地方議会のように、ほどほどの政党がほどほどの数ができて、なれ合いで緊張感のない地方議会のような国会にしてしまうんじゃないかと危惧しています。だから数を削減するだけではなくて、中選挙区制も注視してもらいたいです。
青井実キャスター:
また、維新の藤田共同代表と神谷代表が会談しましたが、参政党との連携はどう見ていますか?
SPキャスター・橋下徹氏:
高市さんと藤田さんの維新と参政党は考え方がかなり共通していますから、タッグを組んでいくところは組んでいくんでしょう。
実は神谷さん、参政党も中選挙区制賛成なんです。中小政党は中選挙区制になると、ほどほどの規模になるんですよ。
これは賛否両論いろいろあるのでこれから議論してもらいたいんですが、僕は大阪府知事大阪市長の経験で地方議会を見てきましたが、中選挙区制のほどほど政党が複数できるっていうのは本当なれ合いになる。緊張感が欠けて重鎮議員は常に当選するような仕組み。僕は中選挙区制には反対です。
青井実キャスター:
その辺り注視していきましょう。