国民民主党の榛葉幹事長は5日、自民党と日本維新の会が国会に提出した衆院議員の定数削減案を「時限爆弾」と皮肉った。
自民・維新両党は、野党で協議したうえで衆院定数の1割を目標に削減する方向で法案化し、1年以内に結論を得られなければ、小選挙区と比例代表合わせて45議席を自動的に削減する規定も盛り込んだ。
榛葉氏は「1年以内にやらないと時限爆弾が爆発する」と皮肉り、「一年後に“できなかったケース”の時限爆弾の議論ばかりではなく、どういう選挙制度がより民意を反映するのか議論するべきだ」との考えを示した。
榛葉氏は「少なくとも小選挙区は今の時代に合っていない。民意が多様化しているのに一人しか当選できないと、自身の政策を訴えず、相手をやっつけるための政治になる」との考えを示し、「自民党は特定の宗教との関係で、立憲民主党は一部で共産党と手を組んで、苦労した。応援してもらう方々に忖度(そんたく)して、本来やりたい政策がねじ曲がる」と述べ、選挙制度改革の必要性を訴えた。
国民民主は、1つの選挙区から複数の当選者が出る「中選挙区」と、1人の有権者が複数の候補者に投票する「連記制」を合わせた「中選挙区連記制」を導入したうえでの定数削減を提案している。
榛葉氏は「我々もいたずらに審議を先延ばすためにものを言っていない。別に時限爆弾がなくてもしっかり議論する」としながらも、「このままの選挙制度でいいわけがない、貧乏くじを一番引いているのは国民の皆さんだ」と強調した。