急ぎの仕事にザワザワしない
【すぐに反応しない】
仕事をしていると、予想外の依頼や急ぎの仕事が舞い込むことがあります。
そんなとき、「え、何これ!?」と気持ちがザワザワしてしまうでしょう。しかしその気持ちを反射的に表に出してしまうと、多くの場合、損につながります。
たとえ、できそうもない仕事であったとしても、反応せずにひと呼吸置く。それだけで「信頼される人」になります。
選ばれる人は、「できるか、できないか」の判断を急がず、「まず聞いてみよう」という余裕のある態度を示します。
驚いたり、不安になったりしても、それをすぐ表に出さずに落ち着いて受け止められること。それが「余裕ある人」に見える振る舞いです。
もちろん、できないことを無理に引き受ける必要はありません。また、「できるふり」も禁物です。
正直に謙虚に、伝える
仕事や依頼を受けるにしろ、受けないにしろ、まずは、「初めての内容で、うまくできないとご迷惑をお掛けするので、ご助言をいただけると助かります」といった、正直で謙虚で前向きな言葉を伝えると、それが信頼を生みます。
本当に時間や心に余裕がないときは、無理をせず、「いま余裕がありません。改めてしっかりお話を聞きたいので、別の日に伺ってもよろしいでしょうか」と丁寧に伝えてみてください。そうした誠実な対応は、相手の心に届きます。
選ばれる人は、すぐに反応はせず、まず相手の話を聞く。
そして、「できない」と決めつける前に「どうすればできるか」を考える。
その姿勢が、相手に「一緒にやっていきたい」と映るものです。
不安があってもいい。でも、その場ではそれをうまくコントロールし、落ち着いて向き合うこと。その余裕は相手に安心感も与えます。そんな余裕ある態度は、「まず聞く」というひとつの習慣から始まっています。
井上裕之
いのうえ歯科医院理事長、歯学博士、経営学博士。著書は90冊を超え、累計140万部を突破。実話から生まれたデビュー作『自分で奇跡を起こす方法』(フォレスト出版)はテレビ番組で紹介され、大きな反響を呼んだ。『本物の気づかい』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『人生の黄昏を黄金に変える「賢者のかけ算」』(サンマーク出版)、『人間関係が整うとすべてうまくいく』(KADOKAWA)など多数
