私たちは日々、小さな期待をしてはその期待が裏切られることを繰り返している。その期待は、身近な家族や友人、同僚、上司などに向けられ、期待値が大きければ大きいほど裏切られたときのショックも計り知れない。

2万人以上を指導したエグゼクティブ・コーチの林健太郎さんが教える自分を守るコミュニケーション本『人間関係の悩みがなくなる 期待しない習慣』(朝日新聞出版)から、そもそも期待とは何なのかについて一部抜粋・再編集して紹介する。

「期待」について理解することで、期待とのつき合い方が見つかるかもしれない。

「期待」は止められない衝動である

私たちが日常的にしている「期待」という行為は私たちに何をもたらしているのか。本書を手に取ってくださった読者の皆さんは、きっとそんな漠然とした疑問を持っているのではないでしょうか。

期待しない習慣について学ぶ前に、「期待」とは何か、つまり「期待の正体」について一緒に考えていきましょう。

どうして、私たちは誰かに期待を抱き、そしてその期待が叶わないことにがっかりするのに、期待をやめられないのでしょうか?

そんな「なぜ」を深掘りしてまいります。