老朽化した映写機の更新に向け寄付を募っていた新潟市中央区の映画館『シネ・ウインド』。目標としていた金額を達成し、無事に新たな映写機が導入された映画館では内覧会が開かれ、寄付をした人たちがシネ・ウインドの新たなスタートを見届けていた。

映写機が老朽化…機材更新へ1000万円超の寄付集まる

2025年で開館40周年を迎えた、新潟市中央区の映画館『シネ・ウインド』。

11月20日に訪れた人たちが向かったのは、客席ではなく映写室だった。お披露目されたのは、設置されたばかりの映写機。

シネ・ウインドの映写室
シネ・ウインドの映写室
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なぜ、シネ・ウインドが新たな映写機を導入したのか。それは映画がデジタル化する中で2013年に導入した映写機が頻繁に故障するようになっていたからだ。

メーカーの耐用年数である10年を超えていたため、保障期間が終了。さらに、修理費用もかさんでいたことから市民からの寄付金で映写機の更新することを決断した。

一口5000円で1000万円を目標に、25年4月から8月末までの期間で寄付を呼びかけたところ、延べ823人から目標金額を大きく超える1176万円が集まった。

シネ・ウインドの齋藤正行代表は「ありがとうございますという気持ち。目標金額を超えて、また映写機が設置されて、きょうの内覧会にも人が来てくれてほっとしている」と笑みをこぼす。

光源がランプからレーザーに!新たな映写機に支配人も喜び

無事に新たな映写機が設置されたことから、20日には寄付者向けの内覧会が開かれた。

これまでの映写機の光源はランプで、使えるのは約2000~3000時間といい、シネ・ウインドの運用では1年に1回、または2回ランプを交換する必要があった。

また、蛍光灯のように投影されるため、スクリーンの中心に明るさが偏って端はぼやけてしまいがちになる。

一方、新たな映写機は、レーザーで発光しているため、使える期間は約5万時間。十数年は交換が不要な計算になる。

シネ・ウインド 井上経久 支配人
シネ・ウインド 井上経久 支配人

スクリーン全体の明るさが均一になるなど、よりよい環境で映画が楽しめるようになったという。

シネ・ウインドの井上経久支配人は「ランプ交換がなくなったというのは本当に大きくて、その処理にいつも苦労していたところもあった。新しいプロジェクターで、ある程度の品質で長い時間上映をお届けできることはとてもうれしく思っている」と話す。

「シネ・ウインドや映画が次世代へ」開館50周年に向け新たな風

内覧会では、新しい映写機で投影された映像の試写会も開かれ、訪れた人からは、「前よりさらに鮮明になったという感じがする、これからがすごく楽しみ」と歓迎する声が聞かれた。

また、「新たな映写機が導入されて、脈々と次の世代へとこのシネ・ウインドという場や映画そのものが続いている感じを受け取った」と、40年間続いてきた映画館の歴史に思いをはせる高校生もいた。

シネ・ウインドにはフィルムの映写機も残っていて、年に10本前後の作品がフィルムで上映される。

齋藤代表は「他の映画館にはない作品の選択肢の多さがシネ・ウインドの特徴の一つ」と話す。

シネ・ウインド 齋藤正行 代表
シネ・ウインド 齋藤正行 代表

また、井上支配人も「これからこの画質が標準になってくると思うが、でもそれに甘えずに良い映画を届けていきたい」と意気込む。

開館以来目標としていた50周年に向けて、シネ・ウインドにまた新たな風が吹き始めた。

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NST新潟総合テレビ
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