70年前の瀬戸内海で起きた連絡船「紫雲丸」の沈没事故に巻き込まれ、児童などが犠牲となった松江市の川津小学校で11月11日、救命胴衣の着用などを学ぶ特別授業が行われました。
この事故は1955年5月、本州と四国を結んでいた当時の国鉄の連絡船「紫雲丸」が貨物船と衝突して沈没し168人もの犠牲が出たもので、この中に、修学旅行中だった川津小学校の6年生と引率の教員・保護者合わせて25人が含まれていました。
川津小学校では、この大惨事を忘れないようにと「紫雲丸学習」と名付けた特別授業を続けていて、11日は、境海上保安部の職員を先生役に、水の事故の防止方法を学びました。
授業には、来週修学旅行を控えフェリーにも乗る予定の6年生30人が出席。
ペットボトルを使った救助方法や、救命胴衣は正しく着用していないと効果がない事などを教わりました。
そして、救命胴衣の正しい着用も体験しました。
児童:
「着方は難しかったけど、海に落ちても自分が助かるかなと思った」
「この生地が固くて、このベルトも固定されているので命が助かると思いました」
「自分で考えて行動に移すことを頑張りたい」
「(おぼれた人を見つけたら)最初に(海に)入らないで、大人や周りの人に知らせることが大事だなと思いました」
境海上保安部・戸島満也課長:
「自然の中で泳ぐ時、遊ぶ時は常に深さに注意して、自然の流れがあるので、考えた上で楽しく遊んで欲しい」
川津小学校では、紫雲丸事故を教訓に児童から二度と水の犠牲者を出さないよう様々な活動を続けることにしています。