テレビ宮崎の夕方ニュース「#Link」でお天気コーナーを担当している気象予報士・古山圭子さんが天気の豆知識を解説するコーナー。今回は、「秋晴れの日の注意点」についてお伝えします。

秋晴れの日に潜む「寒暖差疲労」

28日の宮崎県内は、日中は過ごしやすいものの、朝晩はぐっと冷え込む日が増えてきました。秋の移動性高気圧に覆われると、日中は気持ちの良い晴天が広がります。西都市の西都原古墳群では約300万本のコスモスが見ごろを迎え始めていて、ようやく宮崎にも秋がやってきたという雰囲気です。

しかし、この「秋晴れ」こそ、注意が必要だと古山予報士は指摘します。

古山圭子気象予報士:
秋の晴れの天気というのは1日の気温差が大きくなるんですよね。

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実際に10月28日の気温を見てみると、宮崎市では最低気温10.4℃に対し、最高気温は20.6℃。都城市では最低8.7℃、最高21.2℃と、その差は10℃以上にもなりました。さらに山間部の高千穂町では、翌29日には1日の気温差が15℃にもなると予想されました。

このように気温差が大きいと、体温を調節する自律神経が過剰に働き、知らず知らずのうちに疲れが溜まる「寒暖差疲労」につながることがあります。古山予報士は、「知らないうちに寒暖差疲労がたまってしまっていますので、今夜はゆっくりと湯船に使って癒してください」と呼びかけました。

暖房の季節、使い始めの「ストーブ火災」に要注意!

朝晩の冷え込みで、そろそろ暖房器具を使い始めるご家庭も多いのではないでしょうか。ここで古山予報士が注意を促したのが「ストーブ火災」です。

古山圭子気象予報士:
こちら東京消防庁管内のデータなんですけれども、やはり10月以降(ストーブ火災が)急増しているのが分かります。

特に、久しぶりに使う石油ファンヒーターには注意が必要です。春から夏にかけてヒーター内部に溜まったほこりが、思わぬ火災の原因になることがあるのです。

 紹介された実験映像では、ほこりが溜まったままの石油ファンヒーターのスイッチを入れると、空気を送る場所がホコリで詰まり、通常は出ない炎が発生。ガス成分は空気より重いので 下りてきてしまい、たまったホコリに着火する恐れがあるのだそうです。 
古山さんは、こうした事故を防ぐためのポイントを2つ挙げました。

1. ほこりをしっかりと取り除く
 シーズン初めに使う前は、フィルターや送風口などを掃除し、ほこりを取り除きましょう。
2. 燃料は新しい灯油を使う
 昨シーズンから持ち越した古い灯油は、変質して異常燃焼の原因になることがあります。「もったいない」と思っても、使わないようにしてください。

本格的な冬を迎える前に、ご家庭の暖房器具を一度チェックしてみてはいかがでしょうか。

みやそら通信:夜空に輝く「レモン彗星」、次は1100年後!?

続いて視聴者から寄せられた写真を紹介する「みやそら通信」のコーナーです。紹介されたのは、延岡市北浦町の日高利昭さんが10月28日午後7時ごろ撮影した1枚。夜空にぼんやりと緑がかった光を放つ、神秘的な天体の姿が捉えられています。

「レモン」という名前ですが、これは2025年1月にアメリカの「レモン山天文台」で発見されたことに由来するそうです。このレモン彗星、観測できるのは非常に貴重な機会だと古山予報士は言います。

古山圭子予報士:
次回はおよそ1100年後ということで、その時まで生きていられる自信がない方は今週末にかけて見てください。

このユーモアあふれる解説に、スタジオも和やかな雰囲気に。11月上旬の週末にかけてが見ごろで、日の入りから1時間後、西の低い空に双眼鏡か、条件が良ければ肉眼でも見ることができるとのこと。

秋の夜長、暮らしの安全に気を配りつつ、はるか1100年の時を超えた宇宙の神秘に思いを馳せてみるのも素敵ですね。

(テレビ宮崎)

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