テレビ宮崎の夕方ニュース「#Link」でお天気コーナーを担当している気象予報士・古山圭子さんが天気の豆知識を解説するコーナー。今回は、「鍋が食べたくなる気温」についてお伝えします。

気温が下がると食べたくなる「鍋」

秋が深まり、朝晩の空気がひんやりと感じられる日が増えてきました。27日の宮崎市内は、日中は過ごしやすい秋晴れでしたが、午後6時の気温は20.1℃。風もあって体感では15℃前後と、少し肌寒さを感じるほどでした。そして28日朝にかけてさらに冷え込む予想となっています。

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古山予報士は、「ここまで冷えてくると、おいしくなるのが、鍋なんですよね」と、手作りの鍋料理を披露しました。「豚とキャベツのじゃがバター旨味噌鍋」古山予報士が「こう見るとあまり映えないですね…でも鍋ってそんなものですよね」と話すと、オカファーアナは「でもおいしそうですよ。ジャガーバターっていうのがまた味噌(ミソ)というか」と、ダジャレで返していました。

命名!気温18℃は「鍋ライン」

古山さんは、この「18℃」を「鍋ライン」と命名しました。

 28日の宮崎市の気温変化のグラフを見ると、朝から夜までほとんどの時間帯で気温が18度を下回っており、まさに「鍋が恋しくなる」気候であることがわかります。古山予報士は「昼過ぎの時間帯を除いてはずっと鍋が恋しくなりそうなんです」と解説。気温のグラフを見るだけで、その日の献立のヒントが見つかるかもしれません。

天候は食卓の味方? 野菜の価格にも影響が

鍋がおいしい季節になると、気になるのが野菜の価格です。宮崎中央青果株式会社の川口さんに、鍋野菜の価格動向について聞きました。

「白菜」 (1/2玉 200円前後)
 鍋に欠かせない白菜。価格はそこまで高くなく、比較的安定している

「長ネギ」(1束 200円前後)
少し高め。九州産の出荷が始まる11月半ば頃から価格は落ち着いてきそう

「ジャガイモ」(高め)
産地である北海道が高温で不作だった影響を受け、価格は高めになっている
いつ価格が落ち着くかは、まだ見通しが立っていない

こうした状況も、この夏の猛暑が関係しています。古山予報士は、「本当にダイレクトに野菜には影響してきますね」と、夏の天候が、秋の食卓にまで影響を及ぼしていることを伝えていました。

「西高東低」がもたらす秋の冷え込み

そもそも、なぜここまで冷え込みが強まってきたのでしょうか。28日午前の予想天気図を見ると、日本の西に高気圧、東に低気圧が位置する「西高東低」の冬型の気圧配置となっています。

この気圧配置になると、大陸からの冷たい空気が流れ込みやすくなるため、気温がぐっと下がるのです。この影響で、28日の朝は県内全域で、今シーズン一番の冷え込みとなりました。一方で、高気圧に覆われるため、九州ではカラッとした秋晴れが続く見込みです。

気象情報に注目していると、気温の変化だけでなく、私たちの食生活や経済との深いつながりが見えてきます。天気予報を参考に、おいしい鍋を囲んでみてはいかがでしょうか。

(テレビ宮崎)

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