高市首相は24日午後2時から、衆議院で初めての所信表明演説に臨み、自民党結党以来の悲願であり、自らも実現への高い意欲を示す憲法改正について「私が総理として在任している間に国会による発議を実現してもらうため、憲法審査会における党派を超えた建設的な議論が加速するとともに、国民の間での積極的な議論が深まっていくことを期待する」と述べた。
また皇室典範の改正を巡っては「安定的な皇位継承等の在り方に関する各党各会派の議論が深まり、皇室典範の改正につながることを期待する」とした。
その上で「今年は昭和100年、来年は昭和100周年に当たる。昭和は、戦争、終戦、復興、高度経済成長といった、未曾有の変革を経験した時代だ。記念式典等の関連施策を通じ、この機会を国家的な節目と捉え、先人の叡智と努力に学ぶとともに、平和の誓いを継承し、国際社会の安定と繁栄への貢献につなげる機会としたい」と述べた。
そして演説の結びとして、「『事独り断む可からず(さだむべからず)。必ず衆と与に(もろともとともに)宜しく論ふ可し(あげつらふべし)』古来より、我が国においては衆議が重視されてきた。政治とは、独断ではなく、共に語り、共に悩み、共に決める営みだ。私は、国家国民のため、各党と真摯に向き合い、未来を築いてきたい。どうか、共に日本の新たな一歩を踏み出しましょう」と、本会議場に集まった与野党全ての国会議員に語りかけた。