東北電力は、女川原発2号機で建設中のテロ対策施設「特定重大事故等対処施設」の工事完了時期を、当初予定の2026年12月から2028年8月に延期すると発表した。
この施設は、航空機の衝突などのテロによって原子炉が損傷した場合に備え、遠隔操作で原子炉格納容器の減圧や冷却などを行い、放射性物質の放出を防ぐためのもの。新規制基準により、工事計画などの認可(2021年12月)から5年以内の設置が求められていた。
東北電力は延期の理由について、「働き方改革に伴う労働環境の変化などにより、工期見直しが必要となった」と説明している。
今回の延期により、女川原発2号機は約20カ月間の停止を余儀なくされる見通し。2号機は東日本大震災の発生後に停止し、2024年10月に13年7カ月ぶりとなる再稼働が行われた。