防衛省が作成した子ども版の防衛白書について、沖縄県内の教職員たちが、特定の国を仮想敵国化しているなど懸念があるとして、県内の小中学校に配布しないよう県教育委員会に申し入れました。
防衛省は、自衛隊の役割や国防などについて説明する子ども版・防衛白書を、青森県や長崎県など全国の教育委員会に配布しています。
冊子では、日本の周りには核兵器など軍事力を持ち、価値観や政治・経済体制を共有しない国や地域があると明記されています。
15日、県庁で会見を開いた県教職員組合など4団体は、様々な国にルーツを持つ子どもたちが集まる学校現場での配布に懸念があることや、教育基本法が求める政治的中立性や、多角的な視点による学びとの整合性が取れていないなどと指摘しています。
県内では、これまでに配られてはいないということですが、4つの団体は15日、県教育長宛に県内の小中学校に配布しないよう求める文書を送付しました。