2024年6月、沖縄県名護市の安和桟橋近くで起きた死傷事故を巡り、大けがをした女性が事故を捉えた防犯カメラ映像の開示を国に求めた裁判が16日、那覇地裁で始まりました。
被告の国側は、映像を保有していることは認めましたが、「開示請求の対象にはあたらない」として請求の棄却を求めています。
2024年6月、名護市の安和桟橋の出口付近で、普天間基地の辺野古移設工事に対する抗議活動をしていた70代の女性と警備員の男性が、埋め立て用の土砂を運ぶダンプカーに巻き込まれ、男性が死亡、女性が足の骨や骨盤を折る大けがをしました。
事故を巡り女性は、沖縄防衛局に対し現場近くの防犯カメラの映像を開示するよう求めましたが、沖縄防衛局が「映像を保有していない」などと拒んだため提訴したものです。
16日、那覇地裁で始まった裁判で、被告の国側は事故の様子を捉えた映像を保有している事を認めました。
女性側は個人情報が含まれているとして映像の開示を求めていますが、国は映像の中身については触れず「開示請求の対象とはならない」と主張し、女性の訴えを退けるよう求めました。
今回の訴訟は映像を開示する根拠の有無が争点となる見通しで、次回の裁判は12月以降に開かれる予定です。