一見、チョウのように見えるこちらのガについてです。
実は、外来種で幼虫は民家の生垣などに使われる木を枯らしてしまうといいます。近年、鹿児島や宮崎で被害が確認されるようになっていましたがこの夏以降、大分県佐伯市内でも目撃情報が相次いでいて市が注意を呼び掛けています。
先週、佐伯市蒲江に取材にいくと…道路沿いにある生垣の周りを飛んでいたのが、外来種のガ「キオビエダシャク」です。オレンジ色の模様が特徴的ですぐに分かりました。
さらに…。
◆TOS梅田雄一郎記者
「こちらの住宅の庭に植えられている木なんですが、まだ10月にも関わらず葉はほとんどなく枯れてしまっています」
庭の他の木は青々としていましたが、生垣などに使われるイヌマキの木は葉が食べつくされていました。
こちらは、キオビエダシャクの幼虫です。イヌマキの木などの葉を食べてしまうと言います。
◆近所の人は
(Q今までこういうことはあった)
「なかったですね。初めてです。(キオビエダシャクという)ガそのものが見るのは初めて」
もともとは東南アジアなどに生息していたということですが、2000年代のはじめには鹿児島などの九州本土でも確認され徐々に北上。2025年、佐伯市内でも目撃情報が寄せられるようになり、市が、ホームページで注意を呼び掛けています。
◆佐伯市環境対策課広瀬航太さん
「8月中旬くらいから目撃情報があって今年度は10件以上は報告がありました。今後ですね、また被害が増えるようであれば市民等への注意喚起をもっともっとやっていきたい」
キオビエダシャクはなぜ、大分でも見られるようになったのでしょうか。
◆南九州大学 新谷喜紀教授
「造園の関係などで苗の移動があると思う。それに付いていたもの(幼虫など)が入ってきたと考えるのが一番自然ではないか」
また、涼しくなってきたこれからの時期は、特に注意が必要だということです。
◆南九州大学 新谷喜紀教授
「秋が深まったころにもまた増えてくる傾向にあります。幼虫が発生して駆除しないでほっておいたら木は完全に丸坊主になり葉っぱがなくなると枯れてしまいます」
既に佐伯市以外に広がっていてもおかしくないということで、もし見つけた場合は幼虫のうちに薬剤などを使って駆除することが大切だということです。
さて、もしキオビエダシャクを見つけたときは、どのように対処すればいいのでしょうか。
キオビエダシャクの幼虫は体長5センチ程度で頭などがオレンジ色なのが特徴です。
成虫になると飛び回り捕まえるのが難しいため幼虫のうちにホームセンターなどで売られている害虫退治用の薬剤を直接吹きかけたり、葉に吹きかけてそれを食べさせて駆除することが大切だということです。