赤字が続くJR芸備線の存廃を話し合う再構築協議会について。路線の可能性を探るため、11月までの予定で行われている増便の実証事業が、2026年3月まで延長されることになりました。
岡山県と広島県など沿線自治体やJR西日本、協議会の調整役となる国の担当者が、10月10日、岡山市で会合を開き増便延長を決めました。
協議会では、2025年7月から11月まで芸備線の一部区間で土日と祝日に増便する実証事業を行っています。1便あたりでは平均16人と一定の利用が確認され、沿線での消費活動につながっているということです。
10日、JR西日本は2026年3月まで増便を延長する案を示し、週1回に減らすものの土日と祝日のいずれかで運行するとしました。これに対し自治体側は、受け入れる考えを示しました。
これまでの会合では、増便延長を求める自治体側に対し、JR西日本は人や車両の確保が難しいとして、折り合いがついていませんでした。
(国の出先機関 中国運輸局交通政策部 阪場進一部長)
「JR西日本も英断。自治体も当初の要求通りではないが受け入れてもらい、英断だと思う。(協議会設置から)1年半が経過し、色々なことを前向きに議論してくれている結果が今に至っていて、ポジティブに捉えている」
会合では鉄道としての価値を探るため、バスなど他の輸送方法と比較する実証事業について、11月の会合で検討に進むことも、申し合わせました。