女性初と史上最年少をかけた自民党総裁選挙の決選投票は、小泉農水相を高市前経済安保相が制して新総裁に選出された。
自民党結党以来初の女性総裁となった高市早苗氏は、1961年に奈良県で生まれ、現在64歳。
神戸大学に進学後、軽音楽部でヘビーメタルバンドのドラムを担当した一面ももつ高市氏は、「XJAPAN」YOSHIKIさんの熱心なファンだ。
また、若い頃は愛車の「カワサキ・z400GP」を乗り回していたバイク好きであることや、永田町きっての阪神ファンとしても知られている。
大学卒業後は松下政経塾に入塾し、アメリカの議会スタッフを経験して日本に帰国。
テレビのキャスターとしても活躍し、フジテレビでは「朝だ!どうなる」の番組キャスターを務めた。
1993年の衆院選に無所属で出馬して初当選し、政界進出を果たす。
その後、新進党の結成に加わるが、1996年には自民党へ移籍して森派に所属し、森政権が国民から不人気だった際には「勝手補佐官」を名乗り、当時の森首相を励ましたこともある。
2006年、第1次安倍内閣で初入閣し、少子化対策や科学技術などの担当大臣を務めたのを皮切りに、第2次安倍政権では女性初の自民党政調会長に就任するなど要職を歴任した。
2021年、高市氏は総裁選挙に初挑戦し、安倍元首相の支持を得て健闘したが、結果は4人中3位に終わった。
そして去年、2度目の総裁選挑戦では、「備え」と自身の名前「早苗」をかけた「サナエあれば、憂いなし。」のキャッチフレーズを掲げ、積極財政に加え保守的な政策を前面に押し出して戦い、1回目投票を1位通過して決選投票に進んだ。
ただ、決選投票前の演説で持ち時間を超えるなど気合いが空回りし、石破首相の前に痛恨の逆転負けを喫した。
その後は、総務会長就任の打診を固辞するなど石破政権とは距離を置き、1年後に再びめぐってきた3度目の総裁選で、ついに自民党トップの座をつかんだ。