女性初の自民党総裁となった高市早苗氏(64)。その夫は、福井・鯖江市出身の元衆議院議員・山本拓氏。2人は新婚当時、福井テレビの報道番組にそろって出演していた。当時、安倍首相を支える重要ポストについていた2人は、それぞれの抱負を語っていた。
安倍内閣を支えた議員夫婦
「内閣府特命大臣の高市早苗さんです」

グレーのスーツに身を包み、司会者から紹介を受け、にっこりとほほ笑む高市氏。その隣で議員バッジを付けて座っていたのは、夫で福井県選出の衆議院議員だった山本拓氏だ。

結婚から2年後の2006年、福井テレビの報道番組「座・タイムリーふくい」にそろって出演。当時、初入閣を果たした高市氏。夫の山本氏も、農林水産副大臣を務めていた。
「えらいこっちゃ!」と初入閣を夫に報告
大臣になった実感を問われると「SPさんが2人付いてくださっていて…お手洗いに行く時なんかも、しっかりとトイレの前で仁王立ちになって」と笑いを交えて話す高市氏。

当時の安倍首相から「私の内閣で働いていただきたいと思います」と電話が入った後すぐ、夫に「えらいこっちゃ!」と連絡をしたという。
料理が得意な山本氏が鍋を用意し、小さなケーキを買ってきて2人でお祝いをしたという。

夫が農水副大臣に任命されたことを「嬉しかったですね」と振り返りつつも、自身が食品安全を担当していることに触れ「農水省がヘマしたら、こっちが国会で袋叩きにあいますからね」とけん制。これに夫の山本氏は「こちら(内閣)が作った基準通りに農水省が実行しますので、基準が違っていたらこっち(高市氏)の責任ですからね」と笑顔で返した。
遅くなっても夫婦で食事
当時、高市氏が担っていたのは、沖縄及び北方領土対策、科学技術政策、イノベーション、少子化・男女共同参画、食品安全と多岐にわたる。

「一緒に食事ができる機会も少ないですからね」と多忙な国会議員夫婦の日常を語る。「朝も早いし帰りも遅いですけど…できるだけ外で会食がない限りはごはんを我慢して帰ってきて、夜の食事だけは夜遅くなっても一緒に食べるようにしていますね」と顔を見合わせて話していた。
女性として初の自民党総裁に就任した高市氏。臨時国会で首相に指名される可能性が高く、多忙が日々が続きそうだ。