秋田県内でクマの目撃や人身被害が相次ぐ中、鈴木知事は「これまでと全く次元が違う状況になっている」とし、将来的に公務員がクマの捕獲にあたる体制の整備について議論を進めるよう国に要望する方針を示しました。

2025年度の県内のクマの目撃や農作物被害などの情報は3967件に上り、前年度の同じ時期と比べて3倍以上に増えています。

また、クマに襲われたのは18人で、このうち1人が亡くなっています。

1日開かれた県議会予算特別委員会の総括審査で、鈴木知事は、クマ被害が深刻な状況になっていることについて「ことしの被害状況は、これまでと全く次元が違う状況になっている。これまでの発想でそれは無理だろうということも検討していかなければ、県民の生命を守ることが最も基本的な私たちの役割であるので、それを果たすために少しチャンネルを変えていかないといけない」と述べました。

また、委員が、猟友会の高齢化による担い手不足が懸念されるとして「クマの捕獲に特化した公務員の専門組織が必要ではないか」と知事の考えをただしました。

これに対し、鈴木知事は「東北の隣接する県と対話しながら、専門組織の整備について議論してもらえるよう国に要望したい」と述べました。

なお県は、9月末までとしていたツキノワグマ出没警報を11月末まで延長し、注意を呼び掛けています。

秋田テレビ
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