七尾市の和倉温泉は能登半島地震で20軒あった旅館が全て休業しましたが、これまでに6軒が営業を再開しています。
26日は温泉地の復興に欠かせない新たな護岸の設置工事が始まりました。
今年8月に営業を再開した温泉旅館「はまづる」。
能登の宿和倉温泉はまづる高城一博専務取締役:
「実際に和倉温泉に来られるお客さんの数は以前より減っていると思いますけど震災の後ということであれば徐々にお客さんは戻っているという感覚を掴んでいます」
平日の稼働率は50%を超え、週末には満室になる日もあると言います。
しかし、その一方で…。
高城さん:
「やっぱり再開している旅館が少ないということで(これから)再開している旅館が6軒、7軒と増えていきますけど全体的には2年後、3年後(にオープン)という話なので私たち再開している旅館でなんとか和倉温泉の良さをみなさんに知っていただいて全体が再開した時にはたくさんのお客さんを迎えられるような準備をしていきたいと思います」
こうした中、残る旅館の再開に欠かせない作業が26日から始まりました。
新たな護岸を設置する工事です。
和倉温泉を囲む和倉港では、地震で壊れた護岸が多くの旅館の再開を阻んでいました。
国土交通省は去年12月から重機が通るための仮設道路を作ったり壊れた護岸を撤去したりする工事を進め、完了した区間から新しい護岸の設置を始めていく計画です。
国土交通省北陸地方整備局 能登港湾空港復興推進室 美野智彦室長:
「旅館の方々は地震発生直後から「まずは護岸をしっかり直してほしい」というご要望をいただいていました。旅館の方々が少しでも前向きになるように我々は新しい護岸をしっかり作っていくということを進めたいと思っています」
地震前にあったにぎわいの復活へ。
国土交通省は県と連携しながら全長およそ2キロにわたる護岸工事を来年度中に完了することを目指します。