岩手県で“秋の味覚”が好調です。サンマは水揚げ量が前年比9倍と豊漁で、13年ぶりの休漁措置も取られ漁獲量の調整をしています。米は一等米、果物は糖度が高く、品質も上々。高温や少雨の影響を受けながらも、旬の恵みが店頭に並び始めています。
大船渡市では8月29日にサンマの初水揚げが行われました。
大船渡をはじめ県内主要6港の9月20日時点の総水揚げ量は3292tで、2024年の約9倍です。
サイズも2024年より大きいということです。
2025年の水揚げ量は、過去6年の平均と比べると17.5倍に上っている一方、震災前3年間の平均6963tと比べると約半分に留まっています。
2025年は、序盤の水揚げが好調で、各地で漁獲目標を大きく上回っていることなどから、全国さんま棒受網漁業協同組合では、9月4日以降、水揚げした船を決められた時間休漁とする措置を取り漁獲量の調整をしています。休漁措置は2012年以来13年ぶりです。
今後について県水産技術センターでは、このまま2024年を上回る水揚げになるのではと予想しています。
続いてコメです。
県の調査によると、9月18日時点で県内の水田全体のうち21%で稲刈りが終了しました。
高温傾向を反映し例年より10日ほど早いペースとなっています。
JA全農いわてによると、高温と渇水の影響で、全体的に2024年よりも収量が少なく粒も小さいということです。
一方で品質に大きな影響はなく、紫波町で収穫されたもち米「ヒメノモチ」と奥州市で収穫された「ひとめぼれ」の初検査の結果、全てのコメが最高ランクの「一等米」と評価されました。
そして旬の果物も続々と店頭に並んでいます。
JA全農いわてによると、県内で生産されているリンゴ、洋ナシ、ブドウはいずれも例年より4・5日程度収穫が早くなりました。
2025年の出来については、7月に雨が少なかった影響で、大きさはいずれも平年並みかやや小ぶりのものが多いということです。
一方糖度は高温と雨が少なかった影響で平年よりやや高くなっています。