福島睦アナウンサー:
SNSで急増している有名人のなりすましアカウント。
新たなターゲットとなっているのがテレビ局のアナウンサーです。
FNN系列だけでも今年に入ってから少なくとも14社で確認されています。

村上遥アナウンサー:
こうした「なりすまし」が、被害が急増しているSNS型投資詐欺の入口になることもあります。
こうした詐欺にだまされないためにどうすればよいのか、取材しました。

DM:
「フォローを返してくれたファンの皆様への特典として、無料で投資の勉強や株のおすすめ情報を提供しています」

インスタグラムで届いた1通のダイレクトメッセージ。
送り主はTSKの村上アナウンサー…。

櫃田優果記者:
「指示に従ってみると、先生と名乗るアカウントから株取引の情報が送られるLINEグループに招待されました。これで私も大金持ちです」

ちょっと待った!これはSNS型投資詐欺の入口かもしれません。
先ほどのダイレクトメッセージをよーく見ると…。
村上アナウンサーのアカウントではありません。
アイコンも名前も一緒ですが…。
IDの「アンダーバー」の数が違います。

こうしたSNSアカウントの「なりすまし」が、うその儲け話をもちかけ金銭をだましとるSNS型投資詐欺の入口になることもあります。

村上遥アナウンサー:
「こうしたSNS型投資詐欺、今年7月末の時点では全国で認知件数は3759件、被害額はおよそ464億円にのぼっています。このうち島根県内の被害は36件、約2億8400万円、鳥取県内では49件、約2億4758万円にのぼっています。依然として減らないSNS型投資詐欺。詳しい話を県警本部に聞いてみたいと思います」

島根県警生活安全企画課の福田敦史警部補、詐欺被害の防止に最前線で取り組んでいます。

Q最近はどういった傾向ですか?
島根県警生活安全企画課・福田敦史警部:
「(SNS型投資詐欺の)件数は(昨年と)同じぐらい。被害金額は3億円ぐらいになっています。長い期間でだましを行うということで被害金額も大きくなる傾向があると思います」

一方で、被害者の年齢層が広がっているのも最近の特徴だといいます。今年、県内で発生したSNS型投資詐欺などの被害者をみると、30代から50代がほぼ半数を占めています。

では、なぜだまされてしまうのか、実際の詐欺被害を例に注意するポイントを考えます。

被害にあったのは松江市の40代の男性。
SNSでみた広告をきっかけに、LINEグループに招待されました。
男性はそこにいた「青木」と名乗る人物から指南を受けながら株取引をスタート。
取引を続けるうちに「500%以上のリターンが見込める」という触れ込みで、株のデイトレードを紹介されました。
そして男性は取引用の専用アプリをダウンロード。
カスタマーマネージャーを名乗る人物の指示に従って個人名義の口座に7回にわたって現金を振り込み、あわせて約300万円をだまし取られました。

Qどういったところから被害者の方は騙されてしまったのでしょうか?
島根県警生活安全企画課・福田敦史警部補:
「今回の事例ですと、動画サイトを通じて知りあったプロの投資家と名乗る男性を信用して投資をしてしまったところが被害の要因だと思われます。SNSで知り合った、あったこともない人を簡単に信用しないことが大事だと思います」

加えて、最近目立つのが取引用の専用アプリを使わせること。

Qなぜ何度も振り込んだか?
島根県警生活安全企画課・福田敦史警部補:
「サイト上で振り込むたびに利益が上がっていると見せかけられ振り込んでしまったのではないかと思います」

偽のアプリやサイトで利益が出ているように見せかけ、被害者を信用させる手口です。
ほかにも、LINEグループで持ちかけられた誘いの言葉には「詐欺」に気づくきっかけになるキーワードが潜んでいました。

島根県警生活安全企画課・福田敦史警部補:
「この事例ですと500%以上のリターンが見込めますということで騙されまして、必ず儲かると言われたらそれは詐欺ということで注意していただくことが大事」

実際に別のケースでも…。

「AIと投資を組み合わせれば95%以上成功する」
「注目は仮想通過、方向性がわかれば稼げます。最強です」

被害者から金を引き出そうと持ちかけられるのが「必ず儲かる」といううたい文句です。

島根県警生活安全企画課・福田敦史警部補:
「SNSを通じてなのでどなたでも被害にあう可能性がありますので、さきほど話したことを注意していただいて詐欺被害が減っていくことが一番だと思います。少しでも怪しいな、困ったなと思った時は詐欺を疑って警察に相談してください」

TSKさんいん中央テレビ
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