宮城県栗原市で、今年収穫された新米の等級検査が行われました。連日の猛暑や雨不足の影響が心配されましたが、全量が1等米と判定されました。
等級検査は、栗原市内にある「JA新みやぎ」の農業倉庫3カ所で行われ、このうち、志波姫地区の倉庫ではコメ農家14軒が収穫した「ひとめぼれ」と「萌えみのり」、合わせて約58トンが検査の対象となりました。
この夏、栗原市内では深刻な雨不足が続き、決められた地域ごとに順番に時間を区切って田んぼに水を供給する「番水」などの対応がとられました。
「JA新みやぎ」によりますと、栗原市内では今年、「ひとめぼれ」などの食用米を去年に比べて約1割、2000トンほど多い2万6000トンの収穫を予定しています。
9月16日の検査では、「JA新みやぎ」の検査員が専用の計測器を使ってコメに含まれる水分量を測ったほか、目視で米粒の形や色、害虫による被害がないかなどを調べた結果、全量が1等米と判定されました。
JA新みやぎ 柴山均地区筆頭理事
「干ばつとか、コメの生育が心配される要素がありましたが、農家の努力によっておいしいコメが消費者の皆さんに届けられるということで、まず今のところはひと安心しています」
「JA新みやぎ」が栗原市内で集荷した「ひとめぼれ」などの新米は、9月23日から県内のスーパーなどで販売される予定です。
一方、農林水産省によりますと、全国のスーパー約1000店で9月7日までの1週間に販売されたコメの平均価格は、5キロあたり税込み4155円で、前の週から264円高くなりました。
値上がりは2週連続で、4000円台となるのはおよそ3カ月ぶりです。
値上がりについて農林水産省は随意契約の備蓄米の流通量が減り、高値の新米が本格的に出回り始めたことが影響したとみています。