この夏、再び新型コロナウイルスの影が忍び寄っている。喉に鋭い痛みをもたらす変異株「ニンバス」が広がるなか、記録的な猛暑もあって、体調の異変を感じながらも、受診をためらう人が少なくない。重症化を防ぐには、早めの受診が何よりも大切だという。
コロナが再び急拡大 「暑いので受診を避けたい」重症化リスクも
この夏、新型コロナウイルスの感染者が再び急拡大してる。東京都内のクリニックを取材した。
27歳女性:
頭が痛かったのと、喉がすごい痛くて。
抗原検査の結果、新型コロナの陽性が確認された。

医師:
喉の痛みを例えるなら?
女性:
とがったものが刺さる感じ。
医師:
ほぼ間違いなく変異株のニンバスでしょうね。症状もまったく矛盾しないと思うので。
「ニンバス」はオミクロンの株の1種で、喉に痛みがでることが特徴。国立健康危機管理研究機構によると、7月に国内で検出された新型コロナのおよそ8割が「ニンバス」とその系統だったという。

またしても感染が拡大している新型コロナウイルス。
1医療機関あたりの感染者数は、6月15日までの1週間は0.9人だったが、その後10週連続で増加。8月24日には、8.73人まで急増した。

12日に発表された7日までの1週間は8.12人と2週連続で減少したが、依然高止まりが続いている。
新たな変異株による感染が拡がる中、大手製薬会社・塩野義製薬が記録的な猛暑となったこの夏の医療機関への受診状況について実態調査を行った。
それによると、およそ5人に1人が、「暑いので受診を避けたい」と回答。また、不調を感じてから受診するまでの期間については、平均で3.2日。70代から80代に限っては、年代別で最も長く4.3日かかっていた。

この結果について、コロナ後遺症に詳しい医師は…。
平畑光一院長:
2024年でいくと、3万5000人以上がコロナで亡くなってる。暑いからといって来るのが遅れてしまって、ひどくなってから受診されるケースも多い。すごく重症化してしまうことがある疾患なので、早く受診することがものすごく大切になる。

(「イット!」 9月12日放送より)