連日「めざまし8」がお伝えしている自民党総裁選。
3日、岸田政権のナンバー2、林芳正官房長官(63)が立候補表明会見を行いました。
そこで打ち出したのは、「仁」、人に優しい政治です。

林芳正 官房長官:
全力で自民党の信頼回復に努めるとともに、国民の共感を得られる政治を取り戻してまいりたいと思っております。
そして取り出したのは、手書きの「仁」の文字が書かれた色紙です。

林芳正 官房長官:
より明るい未来に向かって、安定した国民の皆さんが安心できる人に優しい政治…
「仁」の政治を行っていきたいというふうに思っております。
「仁」とは国民の皆さまに対する思いやりという意味。こういう志でしっかりとこの政治を行ってまいりたいと思います。

林氏は東大法学部卒業後、民間企業に勤めハーバード大学大学院へ。
1995年に初当選し、党の要職や政府の重要ポストを歴任してきました。
そんな林氏の「趣味・特技」は…、

ギターです。
国会議員のメンバーでバンド「Gi!nz(ギインズ)」を結成すると、2016年元日放送「歌うま正月SPオールスター対抗歌合戦」では、中学生の頃から大ファンだというビートルズの曲をピアノの弾き語りで披露したことも…。
そして2012年、初めて総裁選に立候補した林氏。

林芳正 官房長官:
皆さんこんばんは。参議院議員の林芳正でございます。名前(垂れ幕)の前に立たせて頂かないと、まだ名前売れていませんから、ここに立たせていただきます。
安倍元首相ら、5人が戦った総裁選。
このときは知名度の低さなどもあり、5人中最下位という結果に終わりました。
その一方で、こんな「呼び名」も…
林芳正 官房長官:
「困った時の林芳正」ってよく言われています。

2008年防衛大臣「このたび防衛大臣を拝命いたしました林芳正でございます」

2021年外務大臣「本日、外務大臣を拝命いたしました林芳正でございます」

2023年官房長官「内閣官房長官を拝命いたしました林芳正でございます」
内閣改造以外にも、不祥事を起こした閣僚が突然辞任した際など、急きょ任命され、政権を支えてきました。

林芳正 官房長官:
誕生日がね1月19日なんですよ。それで119番なので、そういうふうに言われてるのかなあと。
様々な大臣を経験した「永田町きっての政策通」「経験と実績」をアピールした林氏。
林芳正 官房長官:
この持てる経験と実績を全て生かしてこの国のために使わせていただきたい。

めざまし8のコメンテーターでジャーナリストの岩田明子氏によると、林官房長官の強みは、政策力やバランス力。閣僚経験が豊富で「困ったときの林芳正」と言われるくらい安定感がある、ここが強みなんだといいます。
一方で弱みについては、突破力や発信力が弱い印象があると。FNNの世論調査でもほかの候補者に比べ支持率が低いことを弱みとして挙げています。

総裁選の見通しとしては、旧岸田派の大半が林氏を支持しているので、告示までに他の派閥からの支持をどれだけ得られるかが課題になってくるといいます。

MC谷原章介:
心ちゃん、林芳正官房長官ってどういう印象ありますか?
矢沢心氏:
今まで閣僚経験も実績もありますし、テレビで見る限りですけども、落ち着いた柔らかい表情のある方なのかなって思いますね。
MC谷原章介:
風間さんは、林さんをどうご覧になってます?
風間晋解説委員:
会見に準備して持ってこられたのが「仁」の一言じゃないですか。儒教ですかって思っちゃったんですよね。さすが長州の世襲4代目だなって思ったんですけど、でも同時に今の日本の政治とか社会のギスギスした感じ、そこに危機感を持っておられて、それであえてこういうことを打ち出してこられたとしたら、それはそれで林芳正さんらしいんじゃないかなとも思いました。
MC谷原章介:
若狭さんは議員時代ご一緒したりしてると思うんですが。
若狭勝氏:
非常に人格的には素晴らしいと思います。私はかねてからの持論で、総理総裁っていうのは、「母性と父性がある人」今ジェンダーの関係でこういうことあんまり良くないのかも分かりませんが、母性っていうのは包容力とか気遣いという面、父性っていうのは自分の政策をバンバンと打ち立てて引っ張っていく面。こういう意味において林さんは少なくとも母性はあると思います。非常に温かみが感じられる。で、父性がどうかっていうと、ちょっとその点で弱い所があるかなと。発信力でみんなを引き連れて引っ張っていくってところは弱いかなって感じはしています。
(めざまし8 9月4日放送)